【取材記事】75%のサービス企業が人手不足に悩む長野県で外国人採用を行った理由

〜この記事はこんな方にオススメです〜
◎初めての外国人採用を検討されている方
◎ホテル業界の採用をされている方
◎地方で求人を募集したい方
<会社紹介>
会社名:T Hotel 竜王
従業員数:約15名
業種:ホテル業界
少子高齢化に伴う労働人口の不足は日本の深刻な課題です。
とりわけ、地方において労働力の不足は顕著で、長野県ではサービス業を営む企業の78%が人材不足に陥っていると言われています。
(出典:帝国データバンク https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/s191203_30.html)
今回はそんな長野県のホテルに取材を行い、人手不足へのソリューションをお聞きしました。長野県下高井郡山ノ内町、竜王山の竜王スキーパークに隣接するT Hotel 竜王様は、外国人求人サイトGuidableJobsを用いて外国人採用を導入されました。
今回は、総支配人の今井様にお話しを伺いました。どのような経緯で外国人スタッフ採用を検討し、採用に至ったのかご紹介いただきます。
目次
地方の求人はなかなか人が来ない。人手不足のリアルな現状とは
――ホテル業界の人材確保に関して、どのようなことが課題とありましたか?
今はホテル業は、それほど人気がある産業ではないので、人材の確保は業界全体としても厳しいと思います。リゾートホテルは新型コロナウイルス流行の打撃を特に受けていて、さらに難しい状況が続いています。
インバウンド・訪日外国人のお客様が来られなくなった現状もあり、ホテル業界を第一志望とする人材も減ってきています。まだまだ買い手市場に回復するにはかかるのではないでしょうか。
なので、現状としてはリゾートは専門とする人材派遣会社が主な人材確保のリソースになっていることが多いですね。
求人媒体・人材募集方法はどのように活用されてきましたか?
地方では有力な媒体となると、まだまだハローワークが主流です。地方の紙媒体は、色々試しましたが応募人数を集めるという点に関してさほど効果を感じませんでした。
長野県の山奥ではまず、無料のweb媒体ではまず集まりませんでした。
そのような経緯で、多くの求人方法を検討し、Guidable Jobsに興味を持ちました。留学生の方でお勉強されていて日本での就労を望んでいる方など、求職意欲の高い方が多くいらっしゃると思うので、応募者がたくさん集まるということに期待していました。
外国人採用を始めるうえでハードル
入国管理などでの手続き方法に関しては、我々も心得ていたので、
手続き上はそれほどありませんでした。
これから始めるにあたっても、手続きに関しては一度行ってしまえなそれほど難しいものではないので、いい選択肢であると思います。
応募者を採用するまではどんな過程?
――どのように選考を行っていましたか?
面接手法としては、主にSkypeを用いていました。新型コロナウイルス流行以前は、首都圏居住の方など実際に来れる距離にある方には、できるだけ直接来ていただくようにしていました。推薦状があるかないか、一番重視していたのは、今VISAはどういう状況なのかというところですね。
――日本語能力についてはどうでしたか?
接客業で働くうえで、日本語がどの程度あるかはもちろん重要です。日本語能力検定など判断基準はいろいろありますが、読解力を判断することは共通して難しいと感じました。日本語能力検定でN1を持っていたとしても、読解力がおぼつかない方もいらっしゃいました。実務的な日本やコミュニケーションを取れる方か判断することが重要であると思います。
求められる人材、どんな受け入れ体制が必要か
――今井様がおっしゃっていたように、ホテル業界では特にコミュニケーション能力が重視されると思います。ホテル業界で、外国人採用を進めるうえで他に必要に感じたことを教えて頂きたいです。
「働いてる環境を好きになってもらえるかどうかが重要であると思います。」
自身の良さをどう生かせるのか、環境に合うかだと思います。
ご紹介いただいた方は、ホントに様々な国籍の方がいらっしゃいました。そうなるとやはり宗教上の制約がある方を受け入れる際は、それなりの準備がないと現場も対応に困ってしまうことはあると思います。大きな施設であれば、専門の対応スタッフを準備するなどあると思いますが、小さなところでは工夫が必要かなと思います。
――職場によって加えて整えるべき態勢が異なることは注意しなければなりませんね。
あとはお住まいのほうですね。ドミトリーや社員寮がない場合、気を付けてあげた方が良いかもしれません。私共の方ではゲストルームを一部利用していたのですが、キッチンなどが充実していたわけではなかったので栄養管理などは気を使っていました。また、留学生の方などはお車を持っていない方がほとんどですので、お買い物や気分転換の意味も含めて外に連れ出してあげるなんてこともよいかもしれません。
応募する方に求めること
――応募者に求めていたことはなんですか?
基本的に難しいことではありますが、ホテルが第一志望なのかどうかというところが大きなポイントだと思います。
まずは、日本で就労したい。比較的ハードルの低く就労できたところから働くというのが現実だと思います。なのでそのなかでいかに仕事に興味を持っていただくかですね。
日本語能力を高めていただいて、少しでも多く日本のお客様とコミュニケーションをとっていただくことではないでしょうか。
基本的に皆さん日本が大好きな方であるので、日本語でのコミュニケーションを嫌がっている方はいないと思いますが、まだまだ外国人だけでかたまってしまうような状況は見られると思います。
以前、御社の利用とは別にハウスキーパーとしてベトナムの方を何人か招したのですが、実際には日本語能力がほとんどありませんでした。いい方達だったのですが、現場困ってしまったということはありました。短期で採用するのであればそういった技能実習のような手法もあるかもしれませんが、長期的にみるのであれば、やはりその人のキャリアプランに合致していなければ難しいとも感じました。
採用後について
――採用して感じたことを教えていただけますでしょうか?
チェックイン、チェックアウト、予約や電話応対など基本的なところはわりとすぐ習得されます。それからレストラン等での配膳業務ですね。
3か月もあれば、基本的なことはすぐに身につき、次になにをするかになってきます。前向きな方であれば、自ら新しい仕事について言ってきてくれます。それで良しとされる方なかなかそれ以上の進歩はないというとこであると思います。
自主性を発揮していいということを、どのように示してあげるかが重要であると思います。
また、小さなホテルの利点としては、本人がやってみたいことはできるだけ挑戦させてあげられることだと思います。特に多国籍ですので、色々なカルチャーなかでSNSを主体として、国内の在留外国人の方のコミュニティなどに情報を発信するなど能動的な動きを期待したいですね。
――自ら、自分の可能性を広げられる方が活躍していけるということですね。
業界どこでも共通して言えることであると思いますが、楽しみながら職場の中で環境を利用してご自身のスキルを伸ばせる方は活躍していくと思います。
最後にGuidable Jobsについて
――サイトで求人作成や管理画面の操作は使いやすかったですか?
初めて利用しても、簡単だったと思います。何かわからないことがあれば、営業の堀口さんを始めスタッフの方にサポートしていただける態勢が整っていました。
――最後にGuidableJobsが御社のお力になれた部分はございますか?
一番魅力的だったのは、良心的なお値段で掲載でき、なおかつすごく応募者がきたことですね。その後も採用したからといって特に手数料が発生することもないので安心して利用することができました。2回に分けて募集させていただいたのですが、かなりの応募数がきました。
情勢が落ち着き、人手が改めて必要となればまたご利用したいと考えております。
――今井様、ありがとうございました!
この記事のPOINT ◎「なかなか応募が来ない」「地方で採用したい」なら、外国人採用を検討してみる。 ◎ ホテル業界を第一志望とする人材が減ってきている。 ◎ 外国人雇用において、働いてる環境を好きになってもらえるかどうかが重要。