ブラジル人は英語が話せる?職場での言語対応と採用前に知るべきコミュニケーションの特徴
ブラジルの公用語はポルトガル語で、英語は公用語ではありません。
英語力の国際比較であるEF英語能力指数では、ブラジルは123か国・地域中75位で、96位の日本より上位です(参考:EF EPI 2025)。
ただし英語力は地域や教育環境によって差があるため、採用時は一人ひとりの英語力を確認することが大切です。
この記事では、ブラジルの言語や歴史などの基本情報、英語教育、ブラジル人の英語の特徴、職場でやりとりするときのポイントを解説します。
ブラジル人は小さい頃から英語が話せる?
ブラジル人の英語力を知るには、言語や歴史などの背景と、学校での英語教育を押さえておくと理解しやすくなります。まずはブラジルの基本情報と英語教育を紹介します。
ブラジルはどんな国?

まずは基本的なブラジルのデータを紹介します。
ブラジルの国土は日本の約23倍と広く、人口は約2億1,342万人と日本の約1.7倍程度です(2025年予測値・IBGE)(参照:ブラジル 概況・基本統計(ジェトロ))。
歴史的には1500年にポルトガル人カブラルが到達したことをきっかけに、長らくポルトガルの統治下にあり、1822年にポルトガルから独立しました。
そのため公用語はポルトガル語です(参照:ブラジル基礎データ(外務省))。
国全体でポルトガル語が通じる一方、移民の多い国のため、日本語やドイツ語などの移民の言語が日常的に使われている地域もあります(参照:国際交流基金「ブラジル(2025年度)」)。
日本とブラジルのつながりは?
日本からブラジルへの移住は、1908年(明治41年)の笠戸丸による移住から始まりました。現在、ブラジルの日系社会は約270万人と海外で最大です(参照:外務省「ブラジル基礎データ」)。
また1990年代には、いわゆる「デカセギ」ブームでブラジルから日本へ働きに来る人が増え、両国の往来が増加しました(参照:国際交流基金「ブラジル(2025年度)」)。
日本に住むブラジル人は21万人程度います。
ブラジルの英語教育とは?
ブラジルの義務教育は4歳から17歳までの14年間です(幼児教育2年・基礎教育9年・中等教育3年)。
英語は、基礎教育の6年生(11〜12歳)から必修です。私立学校では、小学校段階から英語を学ぶ学校も多くあります(参照:JICA横浜「ブラジルの教育」)。
そのため、通っていた学校によって英語に触れてきた年数には差があります。
ブラジル人の英語は訛りがあるの?
ブラジルの学校での英語教育の状況がわかりました。
しかし英語を話すことができるブラジル人の英語には、訛りはあるのでしょうか?
母語のポルトガル語の影響はある?
一般的にブラジル人が話す英語には、ブラジルポルトガル語の影響を受けた特有の訛りがあります。
ポルトガル語やスペイン語では、英語と同じ意味で綴りが同じだけど発音が違うという言葉を多く持ちます。
そのため簡単な英語でも、母国語のポルトガル語の発音に近いことが多いようです。
また、英語力には地域差もあります。EF EPI 2025の都市別スコアでは、フロリアノポリス(577)やポルトアレグレ(570)など南部の都市が上位で、サンパウロは518でした。
ブラジル人は留学する人が多い?
2019年時点で、米国で学ぶブラジル人学生は約16,000人で、ブラジルは米国への留学生送り出し国として世界9位です(参考:在ブラジル米国大使館)。
日本でブラジル人を採用する場合、英語圏への留学歴は英語力を判断する手がかりの一つになります。
日本で働くブラジル人は英語が堪能?
日本で働くブラジル人の英語力は、受けてきた教育や留学経験、仕事での使用経験によって個人差があります。
母語はポルトガル語のため、職場で英語を使う予定があるなら、面接で英語でのやりとりを試すなど、採用時に一人ひとりの英語力を確認しましょう。
業務で求める言語が日本語なのか英語なのか、ポルトガル語が活かせるのかを求人票で明確にしておくと、ミスマッチを防げます。
ブラジル人の強みが活きる職場は?
インバウンド事業や貿易関係など、異文化への理解やチームでのコミュニケーションが求められる職場では、ポルトガル語と日本語・英語を使い分けられる人材が活躍しやすくなります。
ブラジルは欧州系・アフリカ系・東洋系・先住民など多様なルーツを持つ人が暮らす国のため、国籍の異なる同僚と働く職場になじみやすいことも期待できます。
ブラジル人と職場でやりとりするときのポイントは?
ブラジル人の母語はポルトガル語です。日本語や英語の得意・不得意は人によって違うため、職場では次の点を意識すると、指示や情報が伝わりやすくなります。
職場でのコミュニケーションの工夫
- 使う言語を本人と決める:日本語・英語・ポルトガル語のどれで伝えると理解しやすいかを、本人と確認しておきます。
- 短い文で伝える:1文に1つの内容を、シンプルな言い回しで伝えます。
- 大事なことは書面でも残す:業務指示や日程は、口頭だけでなくチャットやメールでも共有します。
- 理解できたかを確かめる:復唱してもらう、要点を書き出してもらうなどで、指示が正しく伝わったかを確認します。
まとめ
今回はブラジルでの英語の特徴や英語教育などを紹介しました。
ブラジルの公用語はポルトガル語で、英語力はEF EPI 2025で75位です。96位の日本よりは上位ですが、一般的に英語が話せる国とはいえません。
一方で、英語力は地域や教育環境、留学経験によって差があります。
採用時は、業務で使う言語を明確にしたうえで一人ひとりの語学力を確認し、入社後は使う言語や伝え方を本人とすり合わせておくことが大切です。
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