一人あたりの採用コストいくら掛けていますか?削減する方法は媒体の選び方?

あなたの企業は、採用コストはどのくらいかかっていますか?「相場と比べてかかりすぎている」、「相場がわからない」、「削減の方法がわからない」、など採用コストに関するお悩みの解決方法をお伝えします。
企業において採用は避けて通れないものであり、採用コストを抑えるということは、企業全体でかかるコストを抑えることになります。採用にかかるコストを抑えて損になることは1つもありません。
この記事では、採用コストの相場から採用コストの削減方法、そのほか求人媒体を選ぶ際の注意点までご紹介します。採用コストを見直したいという方はぜひ最後までお読みください。
目次
採用コストの相場ってどのくらい?
「採用コスト」とは、「採用単価×採用人数」で求められます。「採用人数」は企業により様々ですが、「採用単価」についてはおおよその相場があるので、「採用コスト」を抑えたいときはまず「採用単価」を見直すといいでしょう。
また、「採用単価」は雇用形態や業界によって大きく異なります。自身が採用したい雇用形態、自身の企業の業界などを踏まえて正確に「採用単価」の相場を把握しましょう。相場がわからなければ、現在コストがかかっているのか抑えられているのかの判断もできません。
採用単価の相場を知り、それに合わせて現実的なコストカットを実現していきましょう。それでは、それぞれの採用単価の相場を紹介します。
雇用形態別にみる採用コストの相場
雇用形態別で採用コストが変わってきます。
中途採用の採用コストは、平均して62.5万円です。エージェントの紹介などでは年収の3割を紹介料として支払うことになるので、採用する方の業種や役職によってもコストが変わってきます。
新卒採用の採用コストは、平均して53.4万円です。就職情報サイトに掲載して募集を待つのが主流となっている新卒採用ですが、最近では学生にとっての人気職種と不人気職種がかなり明確になっており、企業や業種でコストは大きく異なります。
パート・アルバイト採用は、平均して5.1万円です。中途や新卒と比較して仕事の責務が少ない分、採用のハードルもグッと下がりコストも控えめになっています。
業界別に見る新卒採用のコスト
業界ごとの新卒採用のコストは以下の通りです。
業界 | コスト |
建設 | 69.4万円 |
製造 | 69.7万円 |
流通 | 67.7万円 |
金融 | 84.8万円 |
サービス・情報 | 78.1万円 |
業界別でみるとそこまで大きな差はありません。新卒採用においては、学生における「企業の認知度」や「業界イメージ」などによって採用コストが大きく変わってきます。認知度が高ければそれだけ学生からの応募が集まり、採用コストも低く抑えられるのです。
なので業界として平均値はあるものの、業界内でも大きく差が開くこともあります。
業界別に見る中途採用のコスト
業界ごとの中途採用のコストは以下の通りです。
業界 | コスト |
IT・通信 | 39.8万円 |
製造・メーカー | 112.4万円 |
サービス・レジャー | 26.6万円 |
流通・フード | 26.5万円 |
金融・保険 | 39.4万円 |
建築・土木 | 46.2万円 |
運輸・流通 | 109.2万円 |
医療・福祉 | 122.7万円 |
広告・デザイン | 39.8万円 |
業界によっては数字の桁が変わるほどに大きく差が開きます。
「サービス・レジャー」や「流通・フード」など、求人情報サイトなどで1度掲載するだけで多くの人から応募が集まる業界は、採用の難易度も低くコストも比較的低いです。
「製造・メーカー」や「医療・福祉」など、採用する上で資格や経験が重視・もしくは必須項目とされる業界は、採用の難易度も高く、その分コストも高くなっています。
業界別に見るアルバイト採用のコスト
業界ごとのアルバイト採用のコストは以下の通りです。
業界 | コスト |
フード(キッチン) | 5万円 |
販売(アパレル) | 4万7,000円 |
イベント派遣 | 1万2,000円 |
警備員 | 13万6,000円 |
仕分け・シール貼り | 2万2,000円 |
配達・配送・宅配便 | 6万9,000円 |
施設内介護・看護 | 10万1,000円 |
塾講師・チューター | 7万3,000円 |
新卒採用や中途採用と比較するとコストはかなり低いです。
「イベント派遣」のように楽しく働ける業界や、「仕分け・シール貼り」のように仕事内容がカンタンで未経験からでもすぐに始められる業界は、求人情報サイトで1度掲載するだけで多くの人から応募が集まるため、採用の難易度も低くコストも比較的低いです。
「警備員」や「施設内介護・看護」など、採用する上で資格や経験が重視・もしくは必須項目とされる業界は、アルバイトでは特に採用の難易度も高くその分コストも高くなっています。
※参考文献
(https://saiyo-kakaricho.com/wp/webma/recruitment-costs/)
(https://data.recruitcareer.co.jp/wp-content/uploads/2019/02/hakusho2019_r.pdf)
採用コスト削減の鍵は、応募のミスマッチを防ぐこと
採用コストを削減する方法はたくさんあります。ただ、一番念頭に置くべきなのは応募後のミスマッチを防ぐことです。どれだけコストを抑えて採用活動ができたとしても、採用した方が辞めてしまったりあまり仕事に精を出してくれなかったりすると、かけた費用以上にコストがかかってしまうことも。採用した人のうち半分が辞めていってしまうようであれば、単純計算で採用コストは2倍かかります。
応募のミスマッチを防ぐには、適切な求人広告の打ち出しが必要です。媒体選定から、広告の内容など、求人広告に力を入れるべきです。全体として採用コスト削減をするために、求人広告にはある程度のコストをかけて、応募後のミスマッチを防ぎましょう。
無料の求人掲載の注意点
採用のコストを抑える上で、求人情報の掲載費用は第一に見直すべきポイントです。現在では無料で求人情報を掲載できるサービスもありますが、こちらを利用する時は注意が必要です。
まず、上位に表示されづらいという点があります。上位に表示されなければそもそも求人を見てもらえません。求人を出す手間だけがかかり誰にも見られず募集期間が終わってしまうこともあります。
そのほか、採用後のミスマッチが起こりやすいという点もあげられます。無料の求人掲載は基本的に自身で求人原稿を制作する必要があるため、プロが書いた求人原稿とは違い伝えるべき情報を伝え切れていないこともあるのです。結果応募した方のイメージに合っていない仕事や職場で、採用してもすぐにやめてしまうということもあります。
各求人媒体の費用と特徴
有料で求人を掲載する際は、媒体選定も重要になります。
web媒体を選ぶ場合は、新卒採用は通年でおよそ30万〜300万円、中途採用は4週間でおよそ20万〜80万円、アルバイト採用は4週間でおよそ5〜30万円が費用の相場になります。
紙媒体を選ぶ場合は、選ぶ媒体の発行部数や地域により様々ですがおよそ1掲載につきおよそ3〜20万円が費用の相場になります。
どの媒体にせよ、雇用形態と掲載地域により金額が大きく変わってきます。採用難易度の高い中途採用や新卒採用の方がアルバイト採用よりも金額が高く、地方よりも関東圏の方が金額が高いです。金額は柔軟に調整できる企業が多いので、まずは予算を決めたら求人会社に相談してみましょう。
効果の出る採用は求人媒体の選び方で決まる
求人媒体はたくさんありますが、効果の出る求人媒体は求人によりそれぞれです。募集する地域・募集する職種・業界・そのほか給与などの勤務条件など、それぞれ効果が最大化する媒体は異なります。
最初から最大限マッチングする求人媒体を見つけることはほぼ不可能です。まずは自分が一番信じられる企業・営業パートナーの媒体に求人を掲載してみましょう。そこで必ずしも効果が出るとは限りません。効果が出なかったなら、新しい媒体を試してみましょう。常に相性がいい媒体を探すということを念頭に広告を掲載することが重要です。
意外と知られていない外国人採用という選択肢
また、国内の求人媒体ではもちろんほとんどの応募者が日本人になります。ただ、実は日本には働く先を探している外国人も多くいるのです。コミュニケーション能力や文化の違いを懸念して外国人採用を見送る人もいますが、日本人よりも的確に仕事ができる外国人も一定数います。
現在多くの企業が外国人採用に力を入れ始めています。もし、どこの求人を試してもいい採用ができなかった時は、外国人採用も視野に入れるべきでしょう。外国人は日本人同様に働きつつも、もっとコストを抑えて採用できることもあります。
▼外国人採用の求人サイトはこちら→https://jobs.guidable.co/lp/for-company
まとめ
企業において採用は避けて通れないものです。採用コストを抑えるということは、企業全体でかかるコストを抑えるということ。採用コストを抑えることで別のプロジェクトに回せる資金が増えたり、社員に還元する給与が増えたりするのです。
ただ、採用コストは抑えようと思ってカンタンに抑えられるものではありません。採用コストの相場を知り、的確な媒体を選定して、ミスマッチの少ない採用を実現することが大事です。採用をする上で外国人採用も1つ大きな手段になるでしょう。
改めて、自社の採用コストを抑えたいと思った方は、今回紹介した内容を参考に採用方法をぜひ一度見直してみてください。