外国人採用に潜む落とし穴 ― 失敗事例から学ぶ注意点とは?
最近、街中の飲食店やコンビニで外国人の方が働いている姿を、以前より多く目にするようになったと感じる方も多いでしょう。
日本で働く外国人は年々増えていますが、その一方で「採用がうまくいかない」ケースも少なくありません。
本記事では、外国人採用が実際にどのような理由で採用につながらなかったのか。弊社での事例をもとに、わかりやすく解説していきます。
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目次
応募から採用までの流れ

まず、応募から採用までの一般的な流れをご紹介します。(求人掲載プラットフォームを利用する場合)
- 応募
求職者が求人情報を見て、応募します。 - 人材会社による書類選考
求人掲載プラットフォームを運営する企業が実施します。
勤務条件や在留資格、日本語レベルが求人条件に合っているかを確認します。 - 掲載企業による書類選考
掲載企業が求職者の情報を確認し、自社に合いそうかどうかを判断します。 - 一次面接
人材会社、もしくは掲載企業が実施します。
電話やオンラインで行うことが多く、志望動機や日本語でのコミュニケーション能力、応募内容の理解度を確認します。 - 最終面接
掲載企業が実施します。対面で行われるケースが多いです。 - 内定→承諾→入社
この流れの中で、いくつかの段階で「採用がうまく進まない」ケースが多いです。
【内定通知後、求職者が辞退する理由】
1. 他社の方が勤務条件が良かった
他社の方が先に採用を進めていたり、給与が高いといった理由が考えられます。
2. 家から勤務地が思っていたよりも遠かった
最寄駅から勤務地まで車が必要であったり、バスの本数が少ないなど、予想よりも通勤が困難であることで辞退するケースがあります。勤務地の住所を詳細まで確認せずに応募する求職者も一定数存在しています。
3. 業務内容へのハードルが高かった
職種によっては危険物資格が必要であったり、お客様の柔軟な要望に対応する接客力が求められることがあります。これらを把握していなかったために、内定通知後に辞退するケースが起きています。
4.業務内容のアンマッチが発生した
求人情報の文章表現や写真が曖昧である場合、求職者が想像していた業務と実際の内容が異なり、アンマッチが生じることがあります。
【面接後に企業が不採用を判断した理由】
1. 意思疎通が十分にできなかった
永住者や定住者といった在留資格を持っていても、日本語での日常会話が難しい場合があります。接客業務において日本語レベルが不十分と判断され、企業が不採用とするケースが起きています。
2. 勤務時間が合わなかった
警備業では、夜勤勤務の前に一定期間の昼勤を条件とする企業が一定数存在します。この条件に合わず、夜勤のみで働きたい求職者が応募した場合、不採用となることがあります。
また、留学生は土日のみ働きたい方が多いが、案件自体が少ないため不採用とされるケースもあります。
3. 連絡が取れなくなった
内定通知後に求職者との連絡が途絶えてしまうことも珍しくありません。
採用を成功に近づける改善策
ここでは、外国人採用を成功させるために企業ができる工夫と、採用前に知っておきたいポイントを解説します。

企業ができる工夫
1.選考のスピードを上げる
求職者は最初に受けた面接の企業に入社を決める傾向があります。そのため、書類選考から面接実施までのスピードを上げることが採用につながる鍵です。
2.勤務地までの通勤時間を事前に伝える
一次面接(電話・オンライン)の段階で、応募者の自宅から勤務地までにかかる時間や利用交通機関、乗り換え回数を具体的に説明することが重要です。これにより、勤務地の遠さを理由とした辞退を防ぐことができます。
3.面接で業務内容を具体的に説明する
必要な資格や、衛生環境・怪我のリスクといった業務上の注意点を事前に伝えることで、働くイメージを持ってもらうことが大切です。また、最初は先輩スタッフがサポートすることを言葉で伝えることで、応募者に安心感を与えましょう。
4.求人情報に具体的な業務を記載する
業務内容が外国人にも理解しやすい表現になっているかを確認する必要があります。また、誤解を招く写真を用いていないか、求職者がどう受け取るかを意識して求人情報を作成することが大切です。
5.連絡の頻度や方法を工夫する
内定承諾期限の日時を明確に伝え、メモを取るよう求めることも効果的です。さらに、メールではなく、LINEやWhatsAppなど、求職者が使いやすい連絡手段を選ぶことで、スムーズなコミュニケーションにつながります。
採用前に知っておきたいポイント
1.日本語レベルの明確化
ビジネスレベルの日本語を話せる外国人は多くありません。特に留学生は、永住者や定住者と比べて日本語力が十分でない場合が多いです。自社の業務を遂行するうえでどの程度の日本語力が必要なのかを明確にすることが、効率的な採用活動につながります。
2.在留資格による就労制限
在留資格によっては就労に制限があります。たとえば留学生は週28時間までしか働けず、平日の勤務も難しいです。日本語レベルや年齢だけでなく、在留資格を踏まえて書類選考を行うことが重要です。
まとめ

外国人採用は、すべてがうまくいくわけではありません。だからこそ、求職者の立場を意識して面接や選考を進めることが大切です。さらに、貴社が採用したい人材像を明確にし、必要な在留資格や日本語レベルをはっきりさせておくことも重要です。
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