スキマバイト採用のメリットとは? ここに注意するべき!採用のポイント・利用状況についても解説
近年、人手不足を打開する策としてスキマバイトを活用する企業が急増しています。
また、スキマバイトで出会ったワーカーをスカウトし、そのまま採用までつなげる「スキマバイト採用」も注目されています。
本記事では、スキマバイトの現状と、導入し採用までつなげるメリットをご紹介します。
目次
スキマバイトの利用状況
スキマバイトとは、長期的な雇用契約を結ぶのではなく、企業とワーカーが互いに都合の良いタイミングでマッチングするアルバイトの形態です。
以下では、日本でもっとも利用されているスキマバイトサービス「タイミー」の調査をもとに、スキマバイトを活用している企業やワーカーの現状について解説します。
参考:PR TIMESデータで振り返る”2023年のスキマバイト”トピックス
参考:厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ
スキマバイト事業所・事業者数
2023年10月の調査によると、約66,000社・約170,000拠点がタイミーを導入し、スキマバイトを活用しています。
2019年と比較すると事業所数は約21倍、事業者数は約39倍も増加しています。
このデータを見てもわかるように、現在スキマバイトは新たな雇用形態として定着しはじめており、今後もさらに活用する企業が増えつづけることが予測されます。
スキマバイトのワーカー・利用者数
同調査では、ワーカー数が600万人を記録しています。
2019年と比較すると、約8.2倍の増加となっています。
このように、近年では副業や自身のライフスタイルに合わせたフレキシブルな働き方が求められており、スキマバイトで働くのがトレンドとなっていることが分かります。
外国人利用者も増加中
日本に住みながら働く外国人労働者は年々増加しており、2023年10月時点では約203万人を記録しています。
外国人の方も在留資格や定められた条件を満たしていればスキマバイトで働くことが可能です。
面接や履歴書がいらないという利便性から最近では利用者が増えています。
また、海外ではスキマバイトが主流であることから抵抗のない方が多いのも要因の一つでしょう。
観光客への対応が早急に必要とされている中、外国人労働者の雇用機会を増やせるのもスキマバイトの利点です。
▶︎外国人アルバイトについて解説した記事はこちら!
スキマバイトのメリット3選
では、スキマバイトの活用は他の雇用方法と比べてどんなメリットがあるのでしょうか?
以下で詳しくご紹介します。
急な人手不足への対応
スキマバイトを活用するメリット1つ目は、急な人手不足へと柔軟に対応できることです。
特に、繁忙期やイベント期間、突発的な欠員に対しても、すぐに短期的な労働力を確保できる利点があります。
例えば、飲食店や小売店では、特定の曜日や時間帯に人手が足りなくなるケースがよくありますが、スキマバイトを採用することで、こうしたピークタイムにも対応できます。
短期間であっても必要なタイミングで人材を簡単に確保できるため、業務のスムーズな運営が可能です。
人件費削減
スキマバイトを活用するメリット2つ目は、人件費管理の効率化です。
従来のフルタイム従業員や長期アルバイトを採用する場合、常に一定の給与が発生しますが、スキマバイトの場合、必要な時間帯や日にちだけの労働力を確保できるため、無駄なコストを抑えることが可能です。
たとえば、通常の営業時間帯では少ないスタッフで対応できる場合でも、繁忙時間だけ追加でスキマバイトを雇用することで、コストを抑えながらも効果的に業務を回せます。
さらに、スキマバイトは短時間勤務のため、正社員に比べて福利厚生や保険費用の負担が少なくて済むケースが多い点も、企業にとってのメリットです。
幅広い人材の採用
スキマバイトを活用するメリット3つ目は、幅広い人材を採用できることです。
スキマバイトは、学生、主婦、シニア層、そして他の仕事を持つフリーランサーなど、さまざまなバックグラウンドを持つ人々から応募を集めることができます。
異なる経験やスキルをもった人材を雇用することで、職場に新たな気づきやアイデアをもたらすことができるでしょう。
また、スキマバイトのワーカーは経験者であることが多いです。
すでに業務に慣れた即戦力として働ける人材とマッチングした場合に、新人教育の時間や労力を削減できるのも大きなメリットの一つです。
スキマバイト採用のポイント
近年ではスキマバイトを通じて一時的な労働力確保だけでなく、マッチングしたワーカーをスカウトし、そのまま長期雇用の採用へとつなげる企業が増えています。
実際に、スキマバイトをしながら安定した職を探している方も少なくありません。
企業にとっては求人掲載のコストを抑えられるだけでなく、実際に働いてもらった上で採用の判断ができるため、大きなメリットであると言えます。
以下では、スキマバイト採用のポイントをご紹介します。
評価とフィードバックを充実させる
スキマバイトで働くワーカーを長期雇用へつなげるためには、スキマバイト中のパフォーマンス評価が重要です。働く中での意欲やスキル、チームとの連携に着目し、適切に評価しましょう。
加えて、定期的かつ充実したフィードバックを与えることも効果的です。タイミーをはじめとしたスキマバイトサービスでは、ワーカーに対する評価機能があり、利用者にとって同じ仕事をリピートするかを決める判断材料となります。
丁寧なフィードバックを送り、長期雇用やワーカーのキャリアパスについて話し合うことで採用へとつなげることができます。
フレキシブルな勤務体制の整備
スキマバイトワーカーは、その働きやすさから短期での仕事を選んでいるケースが多いため、長期雇用に向けては柔軟な勤務体制の提供に注意しなければなりません。
ワーカーの生活スタイルに合わせたシフトの調整や、リモートワークの導入、フレキシブルな勤務時間を用意することで、企業への定着率を高めることができます。
スキルアップの機会を提供する
スキマバイトから長期雇用へ移行させるためには、ワーカーにスキルアップの機会を提供することも重要です。短期間の業務であっても、専門的な研修やトレーニングを用意し、ワーカーが自身の成長を実感できるような環境を整えましょう。
多様な業務に携わる機会を提供することで、ワーカーにとって会社でのキャリアが広がる可能性を感じさせることができます。これにより、スキマバイトワーカーが企業内で長期的に働きつづけたいと思うようになるきっかけを生み出せます。
スキマバイト活用の注意点
スキマバイトには多くのメリットがありますが注意すべき点もいくつかあります。
以下で詳しくご紹介します。
面接で事前確認ができない
スキマバイトの採用では、特に即日勤務や短期勤務の場合、面接を行わずに採用を進めるケースが多くあります。
これにより、ワーカーのスキルや適性、勤務態度を事前に確認することが難しく、実際に働きはじめてからトラブルが発生するリスクがあります。例えば、労働者が業務に適さなかったり、プロフィールに記述していたスキルを持っていないこともあるでしょう。
ある程度リスクを抑えるために、募集要項を絞り込むことが重要です。
当日キャンセルされる場合がある
ほとんどのスキマバイトサービスでは、ワーカーが当日にドタキャンをした場合の罰則を用意していますが、防ぎきれていないのが事実です。
ドタキャンにより急な欠員が出てしまい、かえって業務が滞ってしまう可能性すらあります。こうした不安材料を拭いきれない場合は、スキマバイトの導入を控えた方が良いでしょう。
さいごに
スキマバイトの利用者は年々増加しており、今の時代のニーズに合った新たな働き方として定着しつつあります。
また、企業にとってスキマバイトの導入は、実際に働いてもらった上で優秀な人材に出会い、採用するチャンスの創出にもつながります。
しかし、面接で人柄などを事前確認できないことによる不安や、当日のドタキャンなどスキマバイトの導入にはいまだに多くの課題があります。
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