外国人の定着率を上げる方法とは? なぜやめるの?|職場に求める条件・労働環境を徹底解説
観光客の急増などによってグローバルな市場があたりまえとなっている今、外国人採用をしている企業が多くなっています。
しかし、外国人は「急に仕事に来なくなる」「すぐにやめてしまう」という話はよく見聞きするもので、そのような経験・イメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、外国人にきいた日本の職場にもとめる労働環境や条件をもとに、外国人の定着率をあげる方法について解説します。
目次
1. 定着・離職率の現状
・高い採用率
外国語をあつかえるだけでなく、人手不足を解消する力としても外国人労働者は貴重な人材となっています。とくに、飲食店やコンビニでは外国人のスタッフがほとんどであることも珍しくないでしょう。
実際に、2023年10月時点での外国人労働者の数はおよそ203万人となっており、年々ぞうかしている現状があります。
今後どの業界でも、外国人採用は避けては通れない道になるといえます。
・約半数の離職率…
一方で、外国人労働者の離職率がたかいのも事実です。厚労省の調査によると、1年間で約45%の外国人が離職しています。
また、べつの調査では1年以内に離職をする方が28%を記録し、半数以上がモチベーションダウンを感じたと答えています。
参考:ヒューマングローバルタレント株式会社 日本で働く外国籍人材の離職とモチベーションダウンに関する調査
外国人をたくさん雇用していても、おおくが短い期間でやめてしまい、日本の職場で仕事への熱が持続しない現状があることがわかります。
2.離職する理由
・人間関係と給料
なぜ外国人は仕事をやめてしまうのでしょうか?
ITmediaの調査によると、外国人が離職する原因は「上司のマネジメント・指導に対する不満」がトップとなっています。そのほかに「給料が安い、残業代が支払われない」、「職場の人間関係に対する不満」が上位となっています。
この結果から、外国人はおもに人間関係と給料の面で離職していることがわかるでしょう。とくに、人間関係は日本人の離職理由としても3番目におおくなっており、言語や文化のことなる外国人となるとさらにむずかしい問題となります。
参考:ITmedia 日本で働く外国人の早期離職率は28%、理由は?
・業務内容のミスマッチ
外国人が離職する理由として2番目におおいのが「業務内容のミスマッチ」です。就労前にイメージしていた業務と実際の内容がことなると不満を感じやすいようです。とくに、外国人は日本人にくらべてどのような仕事に就くのかを学生のころから考え、大学で学んだスキルを仕事に生かしたいと考える方がおおい傾向があります。
面接の段階で本人のきぼうや思い描くキャリアプランを丁寧にきくことが大切だといえます。
3.日本の職場に求めるもの
外国人材に定着してもらうためには、外国人が日本の職場をどうみており、仕事に対してなにを求めるのかを理解することが重要です。
以下では、日本の大学に通う留学生へのインタビューをもとに、外国人がもつ日本の職場へのイメージと求めるものについてご紹介します。
・英語の導入
外国人が一番もとめるのが、英語の導入です。日本語だけでなく、かんたんな英語を交えたコミュニケーションができると職場になじみやすく、仕事もスムーズに覚えられるといいます。
また、「日本語ができないと、日本では働けない」という強い固定概念があるそうです。そのため、職場をえらぶ際にほかに外国人がいるのかどうかをすごく気にします。
完璧な英語をもとめてはいないので、会話やマニュアルなどで積極的に英語をりようすることが、良好な人間関係の構築につながるといえます。
・日本語トレーニング制度
英語を交えたコミュニケーションをもとめる反面、日本で働く外国人は日本語の学習意欲がたかい方がほとんどです。
ただ、留学生は大学でおこなう日本語の授業で基礎的なレベルまでしか学べないため、在学中にビジネスレベルの日本語を習得するのはむずかしいそうです。社会人になっても、私たちが英語に苦戦するのと同じように、外国人にとって日本語を学習するのは困難でしょう。
そのため、職場でも日本語を学べる環境をのぞみ、モチベーションの向上につながるといいます。
・フレキシビリティ
フレキシビリティや福利厚生も外国人は働く上でつよく意識します。仕事における極度な重圧や、強制的かつ長時間の残業はいやがります。
例えば、日本に多くいる南アジアの方々は家族との時間や自分の生活スタイルをなによりも優先します。また、会社にフリードリンクなどの充実した環境があると魅力的にかんじるそうです。適度な残業には納得できるので、仕事とプライベートのバランスをてきせつに与えることが定着につながるといえます。
・成果を考慮した報酬
日本では年功序列による評価制度がおおいのに対して、海外では成果主義が一般的です。
そのため、高い評価と給料を得るためにハードワークする方がおおい傾向にあります。しかし、日本ではたらくと、能力や成果に応じた評価・給料をもらえていないとみな感じてしまうそうです。
外国人材を受け入れるさいには、評価・給料の基準をみなおすか、納得のいくよう話し合いを手厚くおこなうことが必要であるといえます。
外国人にとって働きやすい日本の職場について解説した記事もありますので、定着率をあげたい方はぜひご覧ください。
まとめ
本記事では、日本の職場で外国人材の定着率をあげる方法についてご紹介しました。外国人の離職をふせぐためには、多言語をまじえた交流や報酬面での理解が欠かせません。
他にも、それぞれの外国人によって職場にもとめるものや働きやすい環境は異なってきます。
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