中国人の英語力は? 英語教育から文化的要因、出身地域別の英語力について徹底解説!
日本には多くの中国人が住んでおり、また就労しています。中国人の英語力はどうなのか?この記事では、地域ごとの英語の普及状況や、中国人の英語力について詳しく解説し、旅行やビジネスで役立つ情報をお届けします。
目次
中国人は英語を話せる?英語力はどのくらい?
中国の急成長とともに、ますます多くの中国人が日本に観光で訪れ、また在留しています。その際に気になるのが「中国人はどのくらい英語を話せるのか?」という点です。英語が通じるかどうかは、スムーズなコミュニケーションやトラブルの回避、また採用する際にも大きなポイントになると思います。この疑問に答えるべく、この記事では中国における英語の普及状況や英語を話せる割合、中国人の英語力について解説します。
中国における英語教育の現状
中国では、英語は長らくグローバルな競争力を高めるために重要な言語とされてきました。そのため、1980年代から英語教育が義務化され、小学校から英語を学び始める子どもたちが増えています。高校進学時には標準化された英語試験を受けることが求められ、大学入試や卒業時の要件にも英語能力試験が含まれることが一般的です。
しかし、こうした英語教育が進んでいるにもかかわらず、中国全体での英語力にはばらつきがあり、地域や年齢層によって大きな違いが見られます。
中国人は英語力は?
中国の都市部では、特に若者を中心に英語を話せる人が増えています。北京や上海、広州などの国際都市では、観光やビジネスに従事する人々が英語を使う機会が多く、比較的高い英語力を持つ傾向にあります。これらの都市では、外国人観光客向けのサービス業に従事するスタッフが英語を話せることが多く、簡単な英会話が通じることも珍しくありません。
一方で、地方や農村部に行くと、英語が通じることは少なく、標準中国語(マンダリン)やその地域の方言が主に使われています。観光地以外で英語を話すことはあまり期待できないため、都市部出身の中国人に比べると、地方出身の中国人は英語が苦手な傾向にあります。
中国人の英語力はどの程度?
中国人の英語力をくわしく見てみると、「読む・書く」と「話す・聞く」の能力に差があることが多いです。
話す力
中国の教育では、伝統的に文法や語彙に重きを置いてきたため、多くの中国人は英語を読むことや書くことに長けていますが、話す力や会話の流暢さに課題を感じる人が多いです。特に、英語でのコミュニケーションに自信がない人が多く、外国人と話す際には緊張してしまうこともあります。
リスニング力
リスニング能力も改善が求められる分野の一つです。学校の授業での英語は比較的ゆっくりとした発音や簡単な内容が中心となるため、実際の英会話でのスピードや複雑な表現に苦労することが多いです。
読解力とライティング
一方で、標準化された試験対策を重視する教育システムのおかげで、読解力とライティングスキルは比較的高いレベルにあります。特に、大学で英語を学んだり、海外留学を目指す人々は、英文を読む力や学術的な英語の文章を書くスキルがしっかりと身についています。
英語が話せる中国人の人数、割合は?
上記では中国人の英語力に関して現状の英語教育、英語の4技能別の得意分野、不得意分野に関してご紹介しました。では中国人全体で英語がはなせる人数、割合はどのくらいなのでしょうか?
英語がはなせる中国人の割合は推定で1〜2%といわれており、およそ1000万人〜2000万人の中国人が流暢に英語がはなせるとされています。
世界の英語能力指数を表したEF EPI英語能力指数ランキングでは、中国は全体82位に位置づけられています。日本のランキングは87位なため、日本より少し英語能力が高いがほとんど同じレベルというイメージになります。
都市部に住んでいる中国人や、若者などは英語力が高いですが、全体的には英語が得意な国ではないといえます。
中国人は英語が苦手?
中国人が英語を話すのが苦手だというイメージがあるかもしれませんが、その背景にはいくつかの要因があります。
教育のアプローチ
中国の英語教育は長い間、試験対策に重点が置かれてきました。そのため、英語を「勉強する」ことには慣れているものの、実際に使って会話をする練習が不足していることが多いです。最近では、会話やリスニングの強化が進められていますが、依然として実践的な英語力を身につける機会が限られています。
文化的な要因
また、文化的に英語を話すことに対するプレッシャーや緊張を感じる人も多いです。完璧に話さなければならないという意識や、間違いを恐れるあまり、英語での会話を避ける傾向が見られます。このため、英語を理解していても、話す場面で自信を持てずにいる人が多いのです。
地域差
英語力は都市部と地方で大きな差があります。北京や上海などの大都市では、国際ビジネスや観光業に従事する人が多いため、英語を話す人の割合が高いです。しかし、地方に行くと、英語教育へのアクセスが限られているため、英語を話せる人は少ない傾向にあります。この地域差が、英語力に対するイメージに影響しているのかもしれません。
英語力の向上と未来
今後、中国における英語力の向上はさらに進むと予想されます。中国がグローバル経済において重要な役割を果たす中で、ビジネスや観光において英語は不可欠なコミュニケーションツールとなっているためです。
特に若い世代では、オンライン学習や外国のメディアに触れる機会が増えており、英語を実践的に学ぶ環境が整いつつあります。英語学習アプリや動画コンテンツを活用して、会話力やリスニングスキルを向上させる学生も増えているため、将来的にはさらに多くの中国人が英語を流暢に話せるようになるでしょう。
英語名、イングリッシュネームで英語コミュニケーションの円滑化
なぜ、中国人はイングリッシュネームをつけるのか疑問に思っている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?中国人は英語を話すとき、また留学などで海外に住むときに、「英語名」「イングリッシュネーム」をつけることが良くあります。中国名の他に英語名をつけるのは文化的な背景があります。
中国では歴史、文化的に相手を名前で呼ぶのはとても親しい関係になってから、また名前で呼ぶことは上下関係の表しのように捉えられます。そのような背景から、英語では英語名を使い、コミュニケーションをよりスムーズにすることが目的でつけられています。
くわえて、英語で中国名の発音が難しいと点も中国人が英語名、イングリッシュネームをつけるきっかけとなっています。
最後に
中国における英語力には地域や個人による差がありますが、特に都市部の若者や教育を受けた層では、英語を話せる人が多いのが現状です。中国全体として見ると、英語を話すのが苦手という印象があるかもしれませんが、これは教育システムや地域差に起因するものであり、全ての中国人が当てはまるわけではありません。
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