愛知県は近年多くの外国人観光客が訪れる人気な地域となっています。
また、観光地としてだけでなく愛知県へと移住し、働く外国人も年々増加しています。

本記事では、愛知県における外国人の現状と人気の理由についてご紹介します。

愛知県の在留外国人数は全国2位!

愛知県は東京都に次いで、全国で2番目に在留外国人の多い地域となっています。
以下でくわしい数字や外国人の国籍、在留資格を見ていきましょう。

愛知県の在留外国人数グラフ                                         出典:あいち多文化共生ネット

愛知県に住む外国人の人数

2023年の調査によると、愛知県には310,845人の外国人が住んでいます。
同年度の6月から半年間だけで1万人ほど増加しており、今後も増えつづけることが予測されます。

市町村別でみると、全体の30%が名古屋市に集まっていて、もっとも多い状況です。

参考:出入国在留管理庁「令和5年末現在における在留外国人数について」

愛知県に住む外国人の国籍と在留資格

国籍別

国籍別ではブラジルが約20%で一番多く、ベトナムが19%、中国が14%で上位3カ国となっており、愛知県に住む外国人の半数を占めています。

在留資格

このように、愛知県には非常に多くの外国人が住んでいますが、そのほとんどが「身分系」の在留資格を持っています。
なかでも、永住者と定住者が約半数を占めており、その次に技能実習や特定技能などの就業を目的とした滞在が多いです。

愛知県の外国人労働者数

愛知県では外国人労働者数も全国で東京都に次いで2番目に多く、2023年には過去最多となる210,159人を記録しています。
そのうちの約40%が製造業で働いており、続いてサービス業が18%で多い状況です。

就労に制限のない「身分系」の在留資格を持つ外国人が多くいるのが関係している言えるでしょう。

参考:厚生労働省「外国人雇用状況の届出まとめ」

愛知県が外国人に人気の理由

では、なぜ愛知県は在留外国人にとって人気な地域となっているのでしょうか。
その理由をいくつかご紹介します。

愛知県が外国人に人気の理由

労働環境の充実と高い最低賃金

愛知県には充実した労働環境が整っていることが特徴として挙げられます。
最低賃金は1027円であり、全国5位の高水準です。

また、職種の面でも外国人が働きやすい製造業が中心となっており、トヨタをはじめとした外国人の受け入れに前向きな企業が多いのも人気となる大きな要因のひとつです。

実際に愛知県の日本語学校へと通い、待遇の良さや就職がしやすい一面からとどまって働く外国人の方も多いようです。

在留外国人向けのサポート

愛知県では在留外国人向けのサポートにも力を入れています。
具体的には​​「あいち多文化共生推進プラン」「在留外国人への日本語教育の充実」「在留外国人への生活支援」などの取り組みが行われており、外国人の受け入れに対して積極的な姿勢を見せています。

以下でそれぞれの取り組みについて簡単に解説します。

あいち多文化共生推進プラン

2008年3月に策定された「多文化共生社会の形成による豊かで活力ある地域づくり」を目的としたプランです。
近年問題視されている日本の少子高齢化による人手不足へと立ち向かうために、外国人労働者を増やし、外国人とともに安心して暮らせる地域づくりが目指されています。

具体的には、国際交流協会、大学、NPOなどと連携を取りながらの啓蒙イベントの開催や、多文化ソーシャルワーカーの養成などの取り組みがなされています。

日本語教育の充実

「公益財団法人愛知県国際交流協会」を中心に日本語教育の活動が盛んに行われています。

近年では地域のボランティアによる日本語教室の開講などがなされており、おもに外国人児童生徒に対して日本語学習を促進させる環境が整備されています。

生活支援の充実

在留外国人向けの生活支援も充実しています。
たとえば、10カ国語以上の多言語に対応した外国人向けの生活相談や、「入管時の資料作成補助」「通訳」「日常生活や病気の際の通訳補助」などのサービスが用意されています。

このように愛知県では多方面から外国人の暮らしやすい地域づくりに力を入れていることがわかるでしょう。
その取り組みが結果として、外国人からの人気につながっていると言えます。

愛知県における外国人観光客の現状

愛知県の外国人観光客数

多くの外国人が暮らす愛知県ですが、観光地としても人気で賑わっています。

コロナ禍の影響を受ける前である2019年の調査では外国人客数が2,998,716人を記録し、全国6位となりました。
また、同年度のインバウンド消費額は1522億円となっており、全国7位を記録しています。

2022年に行われた最新の調査では外国人客数が342,470人まで減ったものの、依然として全国9位を記録し、観光地としての人気は途絶えていません。

参考:愛知県「愛知県訪日外客動向調査」

人気の観光スポット

観光スポットとして不動の人気を誇るのが名古屋城です。
2023年には入城者数が約205万人を記録し、そのうちの外国人比率は20%となっています。

そうした歴史的な建造物のほかにもレゴランドや東山動植物園のような家族で楽しめるテーマパークが愛知県にはあり、外国人客に人気な要因となっています。
また、観光スポットだけでなく味噌カツや手羽先をはじめとしたご当地の料理も人気であり、愛知グルメを求めてくる観光客も多数いるようです。

今後も愛知県を訪れる観光客は増えつづけることが予測され、その対応として人手不足の日本では外国人労働者の需要が高まる一方だと言えるでしょう。

参考:攻城団合同会社 全国のお城の入城者数調査レポート

さいごに

本記事では愛知県における外国人の現状と人気の理由についてご紹介しました。

愛知県は東京都の次に在留外国人が多く、そのほとんどが就業に制限のない「身分系」や日本へと働きにきている外国人です。観光客も増えつづけている中、同じ目線に立ち、多言語へと対応できる外国人の雇用は貴重な人材の確保へとつながるでしょう。

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