東京からのアクセスが良く、自然豊かな茨城は近年外国人観光客から新たな観光地として注目されています。
とくに、四季を感じられる絶景が日本の自然を求める多くの観光客を引きつける魅力となっています。

また、近年では茨城に住みながら働く在日外国人も増加しています。
本記事では茨城で外国人に人気の観光スポットと外国人労働者の現状について紹介します。

外国人に人気の茨城観光地ランキングTop5！

観光庁による最新の調査によると、2023年の茨城県への外国人旅行者数（のべ宿泊者数）は19万人を超えました。
コロナ禍が明けてから約200％ほどの増加であり、高い人気があることがわかります。

茨城県には豊かな自然からそれを生かしたレジャー施設まで、たくさんの観光スポットがありますが、外国人にとってどんな場所が人気なのでしょうか？

以下では、世界中で利用されている観光情報サイト「Tripadvisor（トリップアドバイザー）」の評価をもとに、外国人に人気の観光スポットTOP5を紹介します。

参考：観光庁　日本各地への訪問の実態
参考：Tripadvisor 「Things to Do in Ibaraki Prefecture（茨城県の観光スポット）」

【第5位】アクアワールド茨城県大洗水族館

茨城で外国人に人気の観光地ランキング第5位は、アクアフィールド茨城県大洗水族館です。

アクアフィールド茨城県大洗水族館は580種68,000点を超える世界の生き物を飼育展示した日本最大級の水族館です。
サメの飼育数は日本1を誇っており、豊富なパフォーマンスに加えて生き物と触れ合えるイベントが魅力的で、外国人からの人気を集めています。
また、館内にはすぐ側にある大洗の海を見渡せるレストランやバルコニーがあり、絶景を眺めながらの食事処としても人気です。

周辺には大洗の海鮮市場やビーチなどの観光スポットもあり、多くの外国人を引きつける要因となっています。

参考：アクアフィールド茨城県大洗水族館

【第4位】那珂湊おさかな市場

茨城で外国人に人気の観光地ランキング第4位は、那珂湊おさかな市場です。

那珂湊おさかな市場では新鮮な魚介類を手頃な価格で楽しむことができ、毎年県内外から100万人以上が訪れる非常に人気な観光地です。
飲食店も多数立ち並んでおり、日本の新鮮な海鮮料理を目当てにくる外国人から絶大な支持を得ています。

周辺にはお土産を買える物販店や海があり、日本の自然とグルメを一度に楽しむことのできるスポットとして注目されています。

参考：那珂湊おさかな市場

【第3位】筑波山

茨城で外国人に人気の観光地ランキング第3位は、筑波山です。

「西の富士、東の筑波」と富士山と並び称されており、日本屈指の山の一つです。
山頂まではケーブルカー・ロープウェイを使って簡単に辿りつくことができ、筑波山神社にも訪れることができます。

気軽に登山を楽しみ、絶景を眺めることができるとして、外国人に人気です。

参考：筑波山

【第2位】袋田の滝

茨城で外国人に人気の観光地ランキング第2位は、袋田の滝です。

茨城を代表する観光名所の一つであり、季節によって姿を変える神秘的な景色が多くの外国人を魅了しています。
袋田駅からはバスが出ており、観瀑施設である袋田の滝トンネルを利用して手軽に壮大な自然にアクセスできるのも人気の理由となっています。

また、周辺には温泉宿も数軒あり、外国人の宿泊先としても人気です。

参考：袋田の滝

【第1位】国営ひたち海浜公園

茨城で外国人に人気の観光地ランキング第1位は、国営ひたち海浜公園です。

四季折々さまざまな花畑が楽しめ、なかでも春のネモフィラと秋のコキアが著名です。
また、施設内にはサイクリングコースからバーベキュー場、遊園地までが併設されています。

美しい自然を堪能するだけでなく、一日中楽しめるレジャー施設として多くの外国人を魅了しています。
茨城だけでなく、日本全体で見ても人気な観光地の一つです。

参考：国営ひたち海浜公園

茨城の在留外国人数は全国10位！

多くの外国人観光客が訪れる茨城では、その対応として外国人材の需要が高まっています。
実際に茨城は全国で10番目に在留外国人が多く、外国人材を雇用しやすい環境です。

以下でくわしい数字や外国人の国籍、在留資格を見ていきましょう。

参考：出入国在留管理庁「令和5年末現在における在留外国人数について」
参考：厚生労働省「外国人雇用状況の届出まとめ」

茨城に住む外国人の人数

2023年の調査によると、茨城県の在留外国人数は91,694人を記録しています。
前年度からは約1万人増加しており、今後も増えつづけることが予測されます。

市町村別では、つくば市が12,420人で最も多く、常総市が6,214人、土浦市が4,983人で上位となっています。

茨城に住む外国人の国籍と在留資格

国籍別

国籍別では、ベトナム人が15,250人で一番多く、中国人が11,971人、フィリピン人が10,730人で上位3カ国となっており、全体の半数以上を占めています。

在留資格

茨城県には非常に多くの外国人が住んでいますが、その半数が仕事に制限のない「身分系」の在留資格を持っています。
なかでも永住者が最も多く、全体の23％を占めています。

次に多いのが「技能実習」で全体の18％。他にも「特定技能」や「留学」が上位5位にランクインしています。

茨城の外国人労働者数

茨城県の外国人労働者数は2023年10月時点で54,875人を記録しており、2013年以降年々増加しています。
職種別では製造業が37.4%で最も多く、次いで農業・林業、サービス業で多くの外国人が働いています。

茨城における外国人労働者数は過去最高値を更新し続けており、人手不足に向けて今後も受け入れを強化する方針です。

茨城はなぜ在留外国人に人気？

では、なぜ茨城には多くの在留外国人が暮らし、人気なのでしょうか。
その理由をいくつか紹介します。

留学生が多い筑波大学

茨城のつくば大学は外国人留学生の受け入れ数が2,552人で全国7位です。
日本屈指の研究施設として世界中から留学生や研究者が集まっており、留学先としてよく選ばれています。

また、留学生に向けた日本での就職支援が行われており、都内に比べて家賃も安いため、外国人の学生にとって暮らしやすい環境が整っています。

参考：筑波大学

高水準の事業所数

外国人労働者を雇用する事業所数は8,642所であり、前年からは717ヶ所増加しています。

事業所ごとの外国人雇用人数も最低数である30人以上である所が半数以上を占めており、外国人の雇用に積極的な職場が多いことがわかります。

参考：厚生労働省「外国人雇用状況の届出まとめ」

外国人の出稼ぎ先として人気

茨城県は野菜の産出額ランキングが北海道についで2位となっており、農業・林業が充実しています。
それに伴い、農業・林業の特定技能・技能実習生が茨城に集中しており、外国人の出稼ぎ先として人気な地域となっています。

特に、ネパールでは農業の産業が主流であるため、多くのネパール人にとって隣国であるインドの次に出稼ぎ先として選ばれているようです。

参考：野菜ナビ「都道府県ランキング」

さいごに

茨城県は日本屈指の豊かな自然からそれを生かしたレジャー施設がそろっており、外国人観光客にとって魅力のつまった人気の観光地の一つです。

今後も茨城では外国人観光客が増え続けることが予測され、その対応には県内に多く住む外国人材の雇用が欠かせないでしょう。

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