日本からわずか3時間以内の好アクセスな中国からは、例年多くの観光客が訪れます。
とくに、円安が続くいま、その数字は伸びつづけています。

また、近年では日本に住みながら働く在留中国人も増加しています。
本記事では日本で中国人に人気の観光スポットと中国人労働者の現状について紹介します。

中国人に人気の観光地ランキングTop5

観光庁による最新の調査によると、2024年の日本への中国人旅行者数は240万人を超えました。国別で比較すると韓国についで2位であり、高い人気があることがわかります。

日本には豊かな自然から最新のトレンドを抑えた施設まで、たくさんの観光スポットがありますが、中国人にとってどんな場所が人気なのでしょうか?以下では、中国最大級の旅行予約サイト「Ctrip(シートリップ)」の評価をもとに、中国人に人気の観光スポットTOP5を紹介します。

(参考:観光庁 日本各地への訪問の実態)(参考:Ctrip 「日本景点(日本の観光スポット)」

【第5位】ワーナーブラザーズスタジオツアー東京

ワーナーブラザーズスタジオツアー東京

日本で中国人に人気の観光地ランキング第5位は、ワーナーブラザーズスタジオツアー東京です。

世界中で人気の映画「ハリー・ポッター」シリーズのセットや衣装、撮影の裏側を見学できるツアーで2023年としまえんの跡地に開業されました。
2053年までの30年間期間限定の開催であり、オープン直後から世界中のファンが駆けつけ、いまでは日本屈指の観光スポットとなっています。

練馬区という立地のよさもあり、多くの中国人観光客が訪れています。

参考:ワーナーブラザーズスタジオツアー東京

【第4位】SHIBUYA SKY(シブヤスカイ)

SHIBUYASKY

日本で中国人に人気の観光地ランキング第4位は、SHIBUYA SKY(シブヤスカイ)です。

渋谷の中心にある展望装置で、上空229mから広がる360度の景色を眺められます。
東京全体を見渡しながら落ち着いた空間で「音楽・ドリンク・スナック」を楽しめるルーフトップバーが非常に人気であり、事前に予約してくる観光客が多くいます。

また、同施設内には広大なレストランエリアと最新のトレンドを抑えたショッピングモールがあり、多くの中国人観光客を引きつける要因となっています。

参考:渋谷スクランブルスクエア

【第3位】東京ディズニーシー

東京ディズニーシー

日本で中国人に人気の観光地ランキング第3位は、東京ディズニーシーです。

中国にも上海ディズニーリゾートがありますが、ディズニーシーはないため人気のスポットとなっています。
近年では円安の影響もあり、ディズニーシーを訪れる中国人は急増しています。

また、直近では新エリアである「ファンタジースプリングス」がオープンした影響もあり、世界中のディズニーファンから注目されています。

参考:東京ディズニーリゾート

【第2位】東京ディズニーランド

東京ディズニーランド

日本で中国人に人気の観光地ランキング第2位は、東京ディズニーランドです。
世界中で比べても日本のディズニーランドは高い評価を得ており、自国にあるにも関わらず多くの中国人が旅行で訪れています。

2023年には外国人来園者が全体の13%を占め、今後も増え続けることが予想できます。

参考:東京ディズニーリゾート

【第1位】ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

 

日本で中国人に人気の観光地ランキング第1位は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンです。

ディズニーリゾートに続いて、テーマパークが観光地ランキングのトップを独占する結果となりました。
なかでもUSJは外国人の入場者数がもっとも多く、口コミの6割以上が外国語、そのうち全体の50%を中国語・英語・韓国語が占めています。

中国人だけに限らず、全世界から人気な日本の観光スポットであると言えます。

参考:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン | USJ

インバウンドの賑わいの中に、未来の仲間がいます

貴社は、日本を訪れる多くの中国人観光客を「インバウンド需要」という側面だけで見ていないでしょうか?実は、そこに未来の優秀な人材候補が隠れています。

彼らが日本で体験したことは、単なる思い出に留まりません。それは日本文化への強い関心となり、「憧れの国で、今度は生活者・働き手として貢献したい」という強力な就労動機へと変化するのです。

この「日本が好き」という純粋な気持ちは、仕事への熱意や困難を乗り越える力に直結します。面接で彼らの日本での体験談に共感を示すことは、採用のミスマッチを防ぎ、候補者の心を掴む重要な鍵となるでしょう。

事実、在留中国人数は全外国籍で最多となっており、日本で働くことを望む人材は豊富です。以下で、彼らの現状について詳しく見ていきましょう。

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日本に住む中国人

日本に住む中国人の人数

出入国在留管理庁の最新の調査によると、2024年末(令和6年末)時点での日本の在留中国人数は87万3,286人を記録し、国籍別で最多となっています。前年度から約5万1,000人増加しており、過去最多を更新し続けています。

都道府県別では、引き続き首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県など)に多く在留しており、中でも東京都に最も集中しています。

在留資格の内訳を見ると、仕事に制限のない「永住者」などの身分系の在留資格を持つ人が多い傾向は変わらず、安定した生活基盤を築いている人が多いことがうかがえます。次いで「留学」も約14万人おり、将来の日本での就労を見据える若者も多く滞在しています。その他、「技術・人文知識・国際業務」なども主要な在留資格となっています。

中国人の外国人労働者数

厚生労働省の発表によると、2024年10月末時点の日本の中国人労働者数は40万8,805人でした。国籍別ではベトナムに次いで2番目に多く、日本の産業を支える重要な存在です。

産業別(職種別)では、引き続き「卸売業、小売業」や「宿泊業、飲食サービス業」といったサービス分野、そして「情報通信業(IT)」などで多くの中国人人材が活躍しています。

日本の深刻な人手不足を背景に、外国人労働者の受け入れは年々増加しており、その中でも中国人労働者数は高い水準で推移しています。今後もその需要は続くと予測されます。

参考:令和5年における外国人入国者数及び日本人出国者数等について | 出入国在留管理庁

(参考:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)|厚生労働省

【中国人採用】日本で就職する中国人の特徴と注意点!活躍人材を見抜くための10の秘訣

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日本はなぜ中国人に人気?

では、なぜ日本には多くの在留中国人が暮らし、人気なのでしょうか。
その理由をいくつか紹介します。

日本が中国人に人気の理由

1,出稼ぎ先として人気

中国では都市部と農村部の間で大きな格差が広がっており、国内で待遇の良い優良企業に就職できる層は一部に限られています。
また、中国では日本以上に長時間労働が問題となっていて過酷な労働環境を避ける若者が増加しています。

そのため中国では海外に出て働くのが一般的で、その働き先として治安が良い上に距離の近い日本がよく選ばれています。

2,共通点が多い

距離が近いだけでなく、共通点が多いのも人気の理由です。
日本と中国は古くから交流がある分、言語や文化が他の国よりもにており中国人にとって馴染みやすい環境となっています。

また、多くの職場で既に働いている中国人がいるため、自分と同じ境遇の人と出会いやすいのも人気の理由です。

3,留学先として人気

中国人にとって日本は働き先としてだけでなく、留学先としても人気です。
日本留学情報サイトによる最新の調査では、中国人留学生数は103,882人を記録し、全国籍の中で1位となっています。

なかでも早稲田大学が最も人気で、中国国内でも著名な大学の一つで目指す学生が多いようです。

参考:STUDY in JAPAN「2022(令和4)年度外国人留学生在籍状況調査結果」

さいごに

日本は中国から近く、豊かな自然から最新のトレンドまでが揃っているため、中国人観光客にとって魅力のつまった人気の観光地の一つです。

今後も日本では中国人観光客が増え続けることが予測され、その対応には国内に多く住む中国人材の雇用が欠かせないでしょう。

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