フィリピン人の性格と特徴は?文化や国民性を踏まえた採用のコツを解説
フィリピン人は、東南アジアの中でも独特な文化や価値観を持っています。
外国人をスムーズに受け入れるためには、事前にこうした背景を理解しておくことが大切です。
とくにフィリピン人と接する際は、その文化や考え方に対する理解と、相手を尊重する姿勢が欠かせません。あらかじめ特徴を知っておけば、認識のズレによるトラブルを防ぎ、より良い関係を築きやすくなります。
この記事では、フィリピン人を採用するうえで知っておきたい8つのポイントを、わかりやすく紹介していきます。
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目次
フィリピン人の性格・特徴①:フレンドリーな人柄で親しみやすい

フィリピン人には、誰に対しても笑顔で接する温かい人が多く見られます。
初対面でも気さくに声をかけてくれることが多く、こちらから話しかければすぐに距離を縮めることができるでしょう。
暖かい気候が育む陽気さと寛大さ
年間を通じて穏やかな気候に恵まれた環境が、楽観的で陽気な国民性を支えています。お祭りやパーティーが大好きで、自宅にカラオケを備える家庭も少なくありません。
- 明るく人を歓迎する雰囲気
パーティーを開いたり、友人を自宅に招いたりすることに抵抗がなく、人とのつながりを大切にしています。 - 自然と人を助けるやさしさ
争いを避け、周囲との調和を優先する穏やかな性格の人が多く見られます。困っている人がいれば、さりげなく手を差し伸べることも珍しくありません。
このような陽気で寛大な国民性により、フィリピン人は職場や地域の中でもすぐに周囲となじみ、人気者になることが多いです。
関係を深めたいときは、彼らの明るさに合わせて、こちらもオープンな気持ちで接することが大切です。
フィリピン人の性格・特徴②:家族を何より大切にする
フィリピン人にとって、家族は人生で最も大切な存在です。恋人やその家族まで含めて、深い絆を築くことが当たり前とされています。
たとえば、家族が体調を崩したときは、仕事よりも看病を優先する人が多く見られます。
「家族の看病のために休みたい」という申し出も、決して珍しくはありません。こうした背景を理解せずに拒んでしまうと、信頼関係がくずれたり、退職につながったりするおそれもあるため注意が必要です。
まずは価値観の違いを知り、おたがいに歩み寄る気持ちを持つことが大切です。
フィリピンの家族構成と人口の特徴
フィリピンでは、親や兄弟、祖父母まで一緒に暮らす大家族が一般的です。子どもが5〜7人いる家庭もめずらしくありません。
- 家族の人数が多い=ケアする人も多い
一人ひとりに対する思いやりが強く、誰かが体調をくずすと、すぐに手を差し伸べようとします。 - 若い世代が多い人口構成(ピラミッド型)
若者が多く、元気でにぎやかな家族文化が根づいています。そのため、家族を理由にした早退や休暇にも、一定の理解が求められます。
高いコミュニティ意識とチームワークの強さ
フィリピン人は、家族だけでなく友人やご近所など、まわりの人とのつながりもとても大事にしています。週末には、地域の人たちと集まって交流することもよくあるようです。
- 週末のイベントが盛ん
食事会やスポーツ観戦を楽しんだり、自宅に友人を招いてパーティーを開いたりするのが日常的です。 - 協力し合う姿勢が根づいている
まわりの状況を見ながら動ける人が多く、職場でも困っている同僚にさりげなく手を貸す姿がよく見られます。
こうした気質から、フィリピン人はチームで働くスタイルにとても向いています。おたがいを思いやりながら、信頼関係を築いていく働き方がぴったりです。
フィリピン人の性格・特徴③:国民の8割以上がカトリック信者
フィリピンは、ASEAN(東南アジア諸国連合)の中で唯一のキリスト教国です。
外務省の「フィリピン共和国 基礎データ」によると、国民のおよそ83%がカトリック教徒とされています。
このような宗教的背景は、日々の暮らしや考え方に大きな影響を与えています。
カトリック信仰が日常生活に与える影響
フィリピンでは、カトリックの教えが生活の中にしっかりと根づいており、他の国と比べて文化的な違いがはっきりと表れる場面もあります。
- 避妊・中絶・離婚が基本的に認められていない
これらはカトリックの教義に反するものとされており、法律や社会の考え方にも影響を与えています。大家族が多い背景にも、この価値観が関係していると考えられています。 - 「罪」を重く受け止める文化がある
「告解(ゆるしの秘跡)」という制度があり、自分の過ちを神に告白して赦しを求めることが信仰の一部とされています。そのため、小さなミスやちょっとしたトラブルでも、本人が深く反省するケースが少なくありません。
こうした背景から、たとえば約束の時間に遅れたり、感謝の気持ちを伝えそびれたりしただけでも、相手を傷つけてしまうことがあります。
フィリピン人との関係を大切にするためには、宗教や文化への理解を深め、気持ちのこもった対応を心がけることが大切です。
フィリピン人の性格・特徴④:恋愛に対してとても情熱的
フィリピン人は恋愛に強い思い入れを持っており、連絡やスキンシップの頻度も高めです。
こうした恋人とのつながりを大切にする姿勢は、身近な人を何より優先する国民性にも通じています。
恋愛における男女のちがいと特徴
フィリピンでは、恋愛に対する考え方に男女でちがいが見られることも特徴のひとつです。
- 男性はとにかく積極的
一目ぼれをした相手には、その日から毎日のように連絡をとるケースもあります。レディーファーストの考え方が根づいていて、相手の女性を思いやる行動を自然に取る人が多いです。
一方で、恋人以外の女性にも気軽に声をかけてしまうことがあり、これが誤解につながる場合もあります。 - 女性は受け身だが感情表現はストレート
恋愛のはじまりでは、自分から積極的に動くよりも、相手のアプローチを待つ姿勢が多いです。ただし、いったん関係が深まると、独占欲が強くなり、やきもちを焼きやすくなる人もいます。
気持ちを素直に伝えるタイプが多く、感情表現がとても豊かなのが特徴です。
恋人やパートナーに対してまっすぐな気持ちを示すことが、フィリピンでは愛情表現のひとつとされています。
こうした素直さや情熱は、文化的な魅力としても受け取ることができるでしょう。
また、家庭内では女性の発言力が強く、家計や日々の生活の主導権を女性が握っている場合も多くあります。恋愛においても、対等な関係というよりは、女性がリードするスタイルになりやすい点もフィリピンらしい特徴のひとつです。
フィリピン人の性格・特徴⑤:仕事に対してとても献身的

フィリピンでは、大家族の中で育つ人が多く、家族の暮らしを少しでも良くするために、仕事にまじめに取り組む姿勢が強く根づいています。
責任感を持って働き、自分の役割に誇りを感じている人が多いのも特徴です。
プライドと積極性を大切にした接し方がポイント
フィリピン人は、仕事に向き合う姿勢がまっすぐで、なおかつ自分の考えをはっきり伝える文化を持っています。
- 自分の仕事に誇りを持っている
家族を支えるために働くという思いが強く、日々の仕事に対して高いモチベーションを持っています。自分の成果やスキルをまわりに伝えることにも前向きで、自信をもってアピールする場面もよく見られます。 - 言葉で伝える文化が根づいている
日本のように「空気を読む」よりも、気持ちや意見をしっかり言葉にして伝えるスタイルが一般的です。問題が起きたときも、自分の考えを口に出して、前向きに解決しようとする姿勢がうかがえます。 - 注意するときは配慮が必要
人前で強く叱られると、プライドが傷つき、その後の関係がぎくしゃくしてしまう可能性があります。なるべく一対一の場で、丁寧にフィードバックを伝えることで、相手の気持ちにも寄り添いやすくなります。
フィリピン人の文化や価値観にしっかりと向き合い、協力する姿勢で接することが良好な関係づくりの第一歩です。
前向きで自発的な姿勢を大切にしながら、おたがいを尊重できるコミュニケーションを心がけましょう。
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フィリピン人の性格・特徴⑥:礼儀正しく、相手を尊重する姿勢
フィリピン人は、相手に敬意をもって接することをとても大切にしています。
年齢や立場に関係なく、まわりの人に丁寧な態度で接する文化が根づいており、その心がけは仕事の場面でもよく表れます。
敬意を持ったふるまいが信頼を育てる
このようなリスペクトの気持ちは、人間関係だけでなく、職場の雰囲気をよくするうえでも大きな役割を果たしています。
- 目上の人への敬意を忘れない文化
上司や年長者に対しては、礼儀正しく接するのが当たり前とされていて、会話の中でも敬語や丁寧なふるまいが重視されます。 - チームの中でも丁寧な関係を大切にしている
同僚に対しても思いやりのある言動を心がけ、相手の考えを尊重したうえで意見を交わすため、衝突が起こりにくいと言われています。 - 接客業での活躍が多い理由
礼儀正しさとやさしい人柄が評価されており、ホテルや飲食店などの接客業で多く採用されています。ていねいな対応や気くばりが求められる場面でも、その力をしっかり発揮しています。
このようなフィリピン人の性格は、日本の社会や職場にもなじみやすく、信頼関係を築くうえで大きな強みになります。
相手を尊重する姿勢は、国をこえて活躍するためにも欠かせない魅力といえるでしょう。
フィリピン人の性格・特徴⑦:高い英語力と国際的な適応力
フィリピンでは、英語が第二の公用語として広く使われています。国民の約92%が英語を話せると言われており、日本に暮らすフィリピン人も高い英語力を持つ人が多く見られます。
そのため、言葉の壁を感じにくく、スムーズにコミュニケーションを取れる点が特徴です。
多言語・多文化の中で育まれた柔軟な対応力
英語に強いだけでなく、フィリピン人はさまざまな文化に適応できる柔軟さも持ち合わせています。
- 実践的な英語力が身についている
小学校から英語教育を受けており、日常生活はもちろん、ビジネスや海外就労でも英語を使う機会が多くあります。そのため、接客業などで必要な英語対応も得意な人が多いです。 - 多民族国家だからこその国際感覚
人口の約9割をマレー系が占めていますが、フィリピンにはスペイン系や中国系の人々も長く暮らしてきました。異なる文化や宗教が身近にあるため、ほかの人の考え方を自然に受け入れる土台が育ちやすい環境といえるでしょう。 - 異文化への理解と順応のしやすさ
こうした背景もあって、多様な価値観に触れることに慣れており、日本の職場文化にも柔軟に対応しやすい傾向があります。
このように、語学力と国際感覚の両方を持つフィリピン人は、グローバルな環境で力を発揮しやすい存在です。
多国籍のチームで働く場面や、文化のちがいを橋渡しするような役割にも適しており、安心して任せることができるでしょう。
フィリピン人の性格・特徴⑧:計画を立てるのが少し苦手な傾向も
フィリピン人は、明るくおおらかな性格が魅力ですが、その一方で細かく計画を立てて行動するのはあまり得意ではないことがあります。
とくに時間に対する感覚は、日本とは大きくちがっているため、注意が必要です。
楽観的な性格が時間の感覚にも影響している
フィリピンでは「フィリピンタイム」という言葉があるほど、時間に対してゆったりとした考え方が根づいています。
- 時間に対する意識がゆるやか
たとえば集合時間より早く着くことは、相手をせかしていると感じられる場合があります。そのため、数分〜数十分の遅刻は日常的で、予告なしのキャンセルが起きることもあります。 - 計画よりもその場の流れを重視する傾向
決められたスケジュールより、そのときの状況や気分を優先することが多いため、締め切りや納期に対して意識が薄くなるケースも見られます。そのまま進めると、業務で支障が出る可能性もあるため、状況に応じたサポートが必要になります。 - トラブルを防ぐには、事前の声かけがカギ
仕事で期限がある場合は、リマインダーや口頭での確認をこまめに行うと安心です。時間の大切さを具体的に伝えることで、認識のちがいを減らしやすくなります。
フィリピン人の楽観的な性格は、職場の雰囲気を明るくしてくれる大きな魅力です。一方で、納期やスケジュールが重要な場面では、こまやかなフォローが欠かせません。
文化のちがいを理解したうえで、思いやりのあるコミュニケーションを意識することが大切です。
さいごに
フィリピン人の性格や特徴について、少しイメージが湧いてきたでしょうか?
これまで見てきたように、フィリピン人と良い関係を築くには、フレンドリーで親しみやすい接し方を心がけることが大切です。
フィリピン人は人とのつながりをとても大切にしており、たとえ職場の仲間であっても、堅苦しい距離感よりも温かみのある関係を好む傾向があります。
そうした関係性があることで「仲間のために頑張りたい」という気持ちが自然と生まれ、仕事にも前向きに取り組んでくれるようになります。
日本では、仕事とプライベートをきっちり分ける人が多いかもしれません。
しかし、フィリピン人を雇用する場合は、たとえばランチに誘ったり、日常のちょっとした会話を楽しんだりと、気さくなコミュニケーションを意識してみるとよいでしょう。そうした配慮が、モチベーションや職場への定着にもつながっていきます。
文化や価値観のちがいを理解しながら、丁寧に向き合うことができれば、きっと信頼に満ちた関係を築いていけるはずです。
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