近年、深夜の交通整備などで外国人の方が警備にあたる姿を目にすることが多くなったのではないでしょうか。

セキュリュティーサービスを提供する警備会社さまでは、どのような経緯で外国人の方を採用することに決めたのか、興味がある方も多いと思います。
そこで東京の警備会社「木口総建株式会社」にお話をして頂きました。

木口総建株式会社では、弊社の求人サービスGuidable Jobsを活用して2名の外国人の方を採用しました。

今回は代表の鈴木さまと、ご採用されたマクニさんに直接お話を伺いました。
警備業や警備の管理職で外国人の方の採用を検討しているご担当者さまは、ぜひ参考にしてください。

これまでの採用について感じていた課題

――日本人向けも含めて、求人媒体や採用手法にどんな課題を感じていましたか?

鈴木さま:

ほしい人材ターゲットが媒体によっては来ないという課題がありました。
たとえば年齢、求めるポテンシャルなど、ある程度ターゲット層があると思いますが、出していた求人媒体だと求める層から応募が来なかったです。

――弊社求人サービスのGuidable Jobs(ガイダブル・ジョブズ)では求職者の方は欲しい人材のイメージとあっていましたか?

鈴木さま:

結果としてあっていると感じました。
御社のフィルター機能がきめ細かく機能していると思います。

――検討されていた段階があったと思いますが、導入の決め手になった部分はございますか?

鈴木さま:

申し込み書を書いた後のフォローですね。
掲載後やりっぱなしじゃないってところが決め手でしたし、実際そう対応してくれましたね。

募集を開始してからの過程は、どのような印象でしたか?

――採用に至るまでの過程のスピードはいかがでしたか?

鈴木さま:

スムーズでよかったですよ。

 

――警備業界全体で人材募集や人手不足などに関して課題はありますか?

鈴木さま:

ありますね。
世間的にみると、警備業はあまりいい印象は持たれていない方が多いかもしれません。

そういう印象もあって、警備に携わっている人の年齢層が高くなっています。
新しい人材が来なかったり、他業種からの転職者がいなかったりと課題はありますね。

外国人雇用の求人を実施して採用するまで

――採用する際はどういったスキルや人柄を重視されましたか?

鈴木さま:

警備業はやっぱり対人ですので、サービス業に分類されます。
だから対人でのコミュニケ―ション能力、資格だったり日本語レベルが高くなくても笑顔がいいか、向上心があるかを重視しました。

――マクニさんを採用する前に、1名の方を採用いただいたと思いますが、その方を採用して職場で変わったことはありますか?

鈴木さま:

スペインの女性に最初に入って頂いたんですけど、やっぱり現場で若い女性が活躍すると現場の雰囲気も明るくなりました

現場で気をつけるべきこととは?

――外国人の方が仕事で難しさを感じる点はありますか?

鈴木さま:

警備でいうと、海外の交通ルールと日本の交通ルールが違うところですかね。
右左車が通る道も違うし、基本的なルールを把握できていないところも少しあるかもしれません。

あとやっぱり漢字は難しいと思いますよね。

――マクニさんもやっぱり漢字は難しいですか?

マクニさん:

難しいです。

鈴木さま:

言葉の問題っていうのはやっぱりあります。
とくに翻訳アプリなどを使っても、法律を教えるのはかなり大変だと思います。

日本での就職は難しい? 外国人の方の本音に迫る

――つづいて今回就職を決めたマク二さんに詳しくお話しを伺います。
最初にCSの担当者から面接させて頂いたと思いますが、そこから鈴木さまに面接して頂くあいだで不安などはありましたか?

マクニさん:

不安はないですね。
CSの担当者さんと面接して、仕事のイメージが全部わかっていますから。
鈴木さんと面接するときもスムーズに行きました。

最初からイメージがないとわからないので、やっぱりちゃんとキャリアとかエクスペリエンスを事前にお話しして、イメージできたら鈴木さんと話をする。
そうしたら企業さんも決めやすいと思います。

――前に日本でお仕事探した時も、事前にお仕事についてイメージできていましたか?

マクニさん:そうですね。
ちゃんと話はできたはできたんですけど、イメージと合わないところもありました。
最初からしっかり話ができれば、それはいちばんいいですね。

外国人の方はどのように日本でお仕事を探している? 友人の紹介がほとんど?

――マクニさんが日本でお仕事探すときに、重要視してた点を教えてください。
働きやすい環境とか自分に合っているかなど、どんなところを重視してお仕事を探されましたか?

マクニさん:

どんな仕事も大変だから、かんたんな仕事はないと思います。
でもからだつかったりアタマつかったり両方は大変です。

わたしは最初は会社の名前ですね、それも大事。あと働いている人はどんな感じなのか。
最初から全部わかるはずはないけど少し話すとイメージができます。
あとは場所がどのくらい遠いとか、それも大切なことですね。
あと、やりたいこともあるともっとがんばれますね、仕事行くときに楽しみがあるといいと思います。

ーー以前は警備のスーパーバイザーをやっていたと聞きましたが、そのお仕事はどういう風に見つけたんですか?

マクニさん:

そのときは友達の紹介だったから。
外国人の方が入ってほしいなっていう会社で「あなたの昔の軍の経験があるから、それといろんな言葉しゃべるからやってみますか」っていう話でした。
最初はバイトで入ったんですけど、リーダーシップをとったらどんどん認めてもらってスーパーバイザーになりました

ーー仕事を見つけるときは友達とか知り合いから紹介が多いですか?

マクニさん:

それがいちばん多いと思います。
オンラインやハローワークで探すより、友達から紹介が多いと思います。

 

ーー日本に来てどうやって友達をつくりましたか?

マクニさん:

日本にきてから最初2年間は外国人の友達はいなかったですね。昔はそんなに多くなかった。
あと日本語も話せなったので、最初の奥さんとか2人くらいしかいなかったですね。

だからそのとき仕事探していたのが、ハローワークでした。

 

ーーどんな言葉を話すかは、仕事選びでも重要ですかね?

マクニさん:

何語をしゃべるかはちょっと関係があって、例えば英語しゃべれる人だったら英語圏の友人は多いし。

例えばインドや中国の人だったらコミュニティがあります。
そのコミュニティのなかの人たちはいっぱい友人がいると思いますね。
韓国人とか留学生が多い国の人も多いと思います。

わたしはチュニジア出身ですが、コミュニティが小さいですね。
いろんな国の友人がいますが、大きなコミュニティを持つ外国人の方がチャンスはいっぱいあると思います。

日本では外国人の方のお仕事がないと思いますか?

マクニさん:

昔は難しいところはあったと思いますが、最近はそのイメージはないですね。

でもチャンスがあるのはスキルがある人や、何か勉強した人たちだから、できない人たちは難しいと思います。
だけど最近は昔よりいっぱい仕事があると思います。

――仕事が見つけられない人にとって、その人の言葉、スキル、モチベ―ションの問題なのか、それとも日本のそういう人たちを支えるシステムが足りていないのか、どっちだと思いますか?

マクニさん:

両方です。やる気がないんだったら仕事やらないほうがいいですよね。
システムは日本の社会に入っていくことが難しいと思います。

――壁がありますか?

マクニさん:

壁ではないけど、サポートしてくれる組織が足りないですね。
外国人の支援がまだ足りていないから、そこは少しあると思います。

 

今後マクニさんに期待することは?

鈴木さま:

実はマクニさんの場合、内勤で仕事してもらう方向をイメージしています。
これから海外のお客さんが来たりする場合、個人でも会社でもそういう人たちに、「私はこういう警備会社にいるから、こういうセキュリティのアドバイス、こういうスペシャルなセキュリティを提供できます」っていうアピールをしてもらいたいなと。

マクニさん:

日本でもいろんなところで営業をやってコンタクトをメールした経験があるのでできると思います。

――今後は海外からのお客さんも増えるので、語学ができて会社の業務に慣れている方がいると活躍の場がさらに増えそうですね。
今回はありがとうございました。