2024/10/24(公開日:2024/03/25)

グローバル企業の条件とは？　外国人の働きやすい日本の職場｜メリット・おすすめ人材について解説

採用のイロハ

外国から日本への観光客の急増や、グローバルマーケットが当然になっているいま、外国人採用をしている企業も多くなっています。

しかし「どのような労働環境・条件が外国人にとって魅力的なのか」「どんな外国人にアプローチをかければいいのか」などについては、わからないことが多いのではないでしょうか？

本記事では日本の大学に通う外国人留学生へのインタビューをもとにして、外国人が日本の職場にもとめる労働環境や条件をご紹介します。

なぜ外国人を採用するのか？
- 人手不足の解消
- 多言語への対応
外国人が日本企業に求めるもの、イメージ
急増中の外国人の国籍は？
まとめ

なぜ外国人を採用するのか？

人手不足の解消

現在、日本ではほとんどの業界で深刻な人手不足が問題となっています。2024年1月に帝国データバンクがおこなった調査によると、正社員の人手不足率は52.6%。
建設や物流といった業界では、7割近くの数字を記録しています。

参考：帝国データバンク　人手不足に対する企業の動向調査

そんな中、外国人労働者の受け入れは人手不足を解消する方法のひとつとして、多くの企業で取り入れられています。厚労省の調査によれば、2023年10月時点での外国人労働者の数がおよそ204万人となっています。前年にくらべて22万人ほど増えており、年々増加していることがわかります。

どの企業も外国人を積極的に受け入れ始めており、外国人求職者の採用を拡大しています。

参考：厚生労働省　「外国人雇用状況」の届出状況まとめ

多言語への対応

人手不足を解消するだけでなく、英語をはじめとした、多言語へと対応できるのも外国人労働者を雇用するメリットです。
インバウンドの影響から、あらゆる場で外国語による対応がもとめられています。日本企業もグローバルマーケットへの参入がますます必要になっていることからも、職場でも英語の利用が不可欠です。

英語に強い日本人の人材は増えてきました。しかし中国語など、ほかの需要が高い言語にも対応できるのも、外国人労働者の魅力であるといえます。

ちなみに在留外国人の中でも、中国人はもっとも多いです。

在留外国人を国別ランキングでみてみよう！　3位は韓国、2位はベトナム、1位は・・・？

外国人が日本企業に求めるもの、イメージ

日本は過酷な職場？

外国人からは「日本は治安がいい」というイメージがある反面、日本の職場に対しては真逆のイメージがあるようです。たとえば日本の職場では、毎日のように残業をするのがあたりまえで、過酷な労働環境であるとよく見聞きするといいます。

「過労死」という言葉は外国人にとってもよく知られており、自分が働くときには不安要素としてあるようです。

しかしこうしたイメージは、多くがネットニュースなどから得たもののようです。実際には外国人は日本のリアルな職場を知る有効な手段が限られているようです。
外国人に向けて日本で働くイメージがつく機会をもうけることが、非常に効果的であるといえます。

英語を交えた職場

外国人労働者が日本の職場に対してもっとも求めるのが、社内での英語の利用です。

日本語だけでなく、簡単な英語をまじえたコミュニケーションのできる職場が魅力的であるそうです。また「日本語ができないと、日本では働けない」という強い固定概念があります。突出したスキルを持っていても、それだけで日本での就職をあきらめるケースが多いようです。

応募資格として必要な日本語レベルがいちばんの障壁で、たいていの人が言語の問題で日本以外の、英語が公用語の国や母国に帰って働きます。

日本企業ができることとしては、適度な日本語のレベルは求めつつ、企業側からも英語を積極的にとりいれる姿勢をみせることが有効です。外国人の日本語学習支援をしつつ、バイリンガル人材を雇用するなど、工夫している企業では定着率も高いです。

日本語トレーニング制度

英語を交えたコミュニケーションを求める反面、日本語を向上させる意欲のつよい留学生は多いです。

ただ多くの留学生は、資格や専攻の勉強に時間を費やしています。大学でおこなう日本語の授業では基礎的なレベルまでしか学べないため、在学中にビジネスレベルの日本語を身につけるのは難しいという人もいます。

そのため、入社後も日本語を上達させる環境をのぞみ、企業が日本語トレーニング制度を持っていると惹かれる人が多いようです。

急増中の外国人の国籍は？

外国人採用に興味はあるけど、「日本の社風になじむことができるのか」「社内の人間関係にうまく適応できるのか」など、さまざまな不安が浮かぶと思われます。

以下では、外国人採用の参考として、日本で急増している国籍の方をご紹介いたします。

バングラデシュ人

親日で名高いバングラデシュ人ですが、日本によく似た国民性や文化をもちます。そのひとつとして「おもてなし」の心があります。ゲストに対しては誰であろうと、まるで長いあいだ親しくしている仲のように接します。

また、人間関係においては、年功序列の文化があるそうです。バングラデシュでは、年上への敬意をはらうのは非常に大切なことだといいます。職場だけでなく、学生のころから先輩ときびしい上下関係のもとかかわります。

ほかにもバングラデシュは日本に近い労働環境をもっており、詳しくしりたい方はこちらの記事もご覧ください！

バングラデシュ人の特徴は？人口や文化、働き方から日本との関係性まで徹底解説！

ネパール人

ネパール人は日本人に近い、控えめな性格をもっています。ネパール語は日本語と同じように「私は、野球を、する」という語順で話します。そのためか、ネパール人には「おれが、おれが」とまえに出てくるタイプは少ないともいわれています。
日本人に似た、人間関係の常識や、対話する際の距離感を持っているといえるでしょう。

また、ハードワーカーの方が多いのも特徴です。これには、ネパール人は若いころから、「母国にいる祖父母に仕送りをするのが当然だ」ということが影響しています。ほとんどのネパール人が経済的に独立したいという思いをもっており、熱心に働く方が多いのだといいます。