観光で東京を訪れる訪日客は増えています。

日本政府観光局(JNTO)が発表した2023年の訪日外国人旅行者数は、2500万人を突破しました。消費額としても2019年比で10.2%増。額としては5兆3065億円で過去最多

訪日外国人の旅行支出額平均も、2019年比で34%も増えて、21万3千円になっています。

この記事の中では東京のどんな場所が人気なのか、東京都の調査データをふまえてまとめました。
レポートを分析すると、東京の魅力はひとつではなく都内の地域によってさまざまな人気があることもわかりましたので、ぜひチェックして欲しい内容になっています。
というわけで、今回は東京観光ランキングのトップ5を紹介します。

外国人に人気の東京ランキングを見てみよう!

ひとくちに東京といっても、じつはさまざまな場所があります。
東京のどのようなところが、訪日観光客には人気なのでしょうか。

東京都は「国・地域別外国人旅行者行動特性調査報告書」というアンケート調査を発表しています。
これに基づきながら、外国人にとって人気の東京ランキングのトップ5をご紹介いたします。

★令和4年 国・地域別外国人旅行者行動特性調査報告書

外国人に人気の東京観光、その特徴は?

まず実際に訪問した場所については「渋谷」が58.4%「新宿・大久保」が50.3%、「銀座」が48.8%という結果でした。

これに対して「いちばん満足した場所」を聞くと、「渋谷」が10.7%、「新宿・大久保」が10.5%、「浅草」10.3%でした。順位の差こそありますが、数字を見ればほぼ近似値といえる結果です。

「訪問していちばん満足した場所で行った活動」を聞くと「日本食を楽しむ」「服・服飾雑貨のショッピング」「伝統建築の見学」などが選択されています。

2019年時点では「高層ビルなどに満足した」という意見も多かったですが、渋谷に対してはその要素はまだ充分に見られるものの、むしろ東京旅行では伝統的な建築物に対しての満足度が高いようです。

地域別にみると、上野では「美術館・博物館の探索」が21.1%、秋葉原では「最新の日本文化に触れる」が13.3%で多くの回答を得ています。
また八王子・高尾山、奥多摩、伊豆諸島・小笠原諸島などでは「自然を感じる」が非常に高い数値になっているのも特徴でしょう。

こうしてみると、「東京」も地域によって異なる魅力がありますね。それでは具体的に、訪日客の人気ランキングのトップ5を見ていきましょう。

5位:浅草

外国人に人気の東京観光ランキングの第5位は浅草です。
「訪問していちばん満足した場所で行った活動」を見ると、1位が「伝統建築の見学・伝統的な街並み・施設の遊覧」(32.1%)、2位が「日本食を楽しむ」(14.5%)、3位が「伝統文化の見学、体験」(4.4%)です。

この32.1%という数字はほかのエリアとくらべて高い数字で、浅草が東京を代表する伝統的な観光エリアと認識されていることがわかります。

とりわけ、浅草雷門は世界中のガイドブックに掲載されていること、東京の中心にありながらも古い伝統が味わえることが魅力でしょう。
空港からの接続も非常によく、小さくてかわいらしいお店が集積し、気軽に和食が味わえることも人気の要素です。

また「かっぱ橋道具街」では、高いクオリティの食器や調理器具などが外国人にも広く知られるようになり、人気になり始めているようです。

4位:東京駅周辺、丸の内、日本橋

外国人に人気の東京観光ランキングの第4位は、東京駅周辺、丸の内、日本橋です。
「訪問していちばん満足した場所で行った活動」を見ると、1位が「日本食を楽しむ」(21.9%)、2位が「その他」(12.1%)、3位が「高層ビル、近代的な街並み、景観、建造物の探索」(7.4%)となっています。

このエリアの魅力のひとつが、建築されてから長く時間が経っている「東京駅」「日本銀行本店本館」「三菱一号館美術館」などと共に、高層のビル群や東京国際フォーラムなどが建っていることでしょう。

また皇居も多くの外国人観光客にとっては興味をそそる場所で、実際に平日のこのエリアにはたくさんの外国人観光客の姿を見ることができます。

しかしこのエリアでいちばん観光客にとって楽しまれているのは「日本食を楽しむ(21.9%)」という項目です。

ミシュランなど、世界的な料理の格付け機関から高い評価を受けるレストランや料亭などでの美食を楽しみとしてくりかえし日本に来る旅行客も多いです。

3位:銀座

外国人に人気の東京観光ランキングの第3位は銀座です。

「訪問していちばん満足した場所で行った活動」を見ると、1位が「日本食を楽しむ」(25.2%)、2位が「服・服飾雑貨のショッピング」(23.7%)、3位が「日用雑貨、化粧品、食品、菓子類のショッピング」(8.6%)となりました。

銀座は世界でも有数のショッピングエリアとして知られ、洗練された街としても有名です。
歩行者天国や、地下道なども歩きやすい環境が整備されています。

すこし足を伸ばすと築地、歌舞伎座、月島といった古い街並みや、日本の伝統文化を感じられる場所があります。
またこのあたりには日本の都道府県のおよそ半分が、アンテナショップを出店しています。たとえば長野のアンテナショップとして有名な、「銀座NAGANO」などはよく知られています。

旅行中にいけない場所でも、アンテナショップでその土地の食事を買って楽しむことで、行った気分になれるというわけです。

2位:新宿・大久保

外国人に人気の東京観光ランキング、第2位は新宿・大久保です。

「訪問していちばん満足した場所で行った活動」を見ると、1位が「日本食を楽しむ」(14.0%)、2位が「服・服飾雑貨のショッピング」(9.3%)、3位が「日用雑貨、化粧品、食品、菓子類のショッピング」(8.9%)となりました。

多くのデパートや量販店が並ぶショッピングできる場所としてだけでなく、おいしい日本食が楽しめるとの声も多いです。
また世界でも有名な歓楽街としての歌舞伎町の夜は、すこし散歩するだけでも強い印象を与えます。

都会のオアシスである新宿御苑の自然も、新海誠監督のアニメ映画の影響などもあって人気があるようです。

また大久保の多国籍レストラン街や、新宿の「新宿ゴールデン街」「思い出横丁」といった古くからの飲食街も注目されるエリアです。

1位 渋谷

外国人に人気の東京観光ランキングの第1位は渋谷です。

「訪問していちばん満足した場所で行った活動」を見ると、1位が「高層ビル、近代的な街並み・景観・建築物の探索」(18.4%)、2位が「服・服飾雑貨のショッピング」(14.1%)、3位が「日本食を楽しむ」(10.2%)となりました。

となりの「渋谷・表参道・青山」でも、1位は「服・服飾雑貨のショッピング」(24.0%)で、このエリア全体がファッションの中心地と認識されていることがわかります
2023年、渋谷は初めて外国からの旅行者にとって人気の東京の観光地で1位になりました。

渋谷の「スクランブル交差点」「センター街」「ハチ公像」などは海外メディアでも有名です。
また若者が多くて活気があること、夜遅くまで開店している店が多くて食事やお酒が楽しめる場所も多いこと、ファッションでも感度が高いお店が多いことなども人気の理由のようです。

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外国人に人気の東京観光ランキングがわかったら

日本を訪れる外国人観光客は年を追うごとに増えています。
冒頭でも述べましたが、日本政府観光局(JNTO)が発表した2023年の訪日外国人旅行者数は、2500万人を突破しました。

平日の大型商業施設は、現在では日本人よりも多いのではというくらい、さまざまな国からのお客の姿を見ることができます。

World’s best places to visit for 2023-2024という記事では、 全世界のさまざまな場所を対象として旅におすすめの場所を紹介していますが、東京は10位に選ばれています

円安の影響などもあり、日本への観光も消費も年々増加しています。

交通機関関連として、タクシーが捕まりにくいというのは東京都内でも慢性的な問題となっていますが、これらの対策も必要でしょう。

外国人に人気の東京観光ランキングは活用できそうですか?

外国人に人気の東京観光ランキングとして、トップ5をご紹介しました。
訪日客のアンケート結果をふまえてみると、ひとくちに「東京」といっても場所によって異なる魅力があることがわかります。

どの場所にも観光客を惹きつける要素があり、歴史や文化、街並みや都市環境なども大切です。
しかし同じく大切なのは、訪日客に満足してもらうための施策です。
わかりやすい案内板、多言語対応、彼らの価値観に寄り添った姿勢こそが、今後の訪日客の増加につながっていくはずです。

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