外国人アルバイト採用で気をつけるべきことは? 労働時間の上限28時間? 助成金についても知りましょう!
近年は外国人のアルバイトスタッフをよく見かけるようになりました。実際にコンビニやアパレル店など、小売業をはじめ多くの企業や店舗が外国人アルバイトの採用を行っています。この記事では人手不足が深刻となる中、外国人アルバイトスタッフを雇用したい時のチェックポイントから、助成金まで詳しくご紹介していきます。
目次
外国人アルバイトは年々増加しています!
日本国内では都心部を中心に外国人アルバイトが年々増加しており、もはや外国人アルバイトの力なくして成りたたない業種もあります。そのような業種の経営者の中には、「外国人アルバイトを雇用するにはどんな点に気を付ければいいのか」という疑問を抱いている方も多いでしょう。
特に飲食業界のチェーン店や、都心のコンビニエンスストアなど外国人のアルバイト人材が多く活躍しています。インバウンド旅行客の増加や、少子高齢化・人口減少による人材不足などさまざまな要因から現在、外国人アルバイトを採用している、また採用を検討している企業が増加しています。
東京都内のコンビニエンスストアは特に多くの外国人の方がアルバイトとして働いており、コンビニ大手3社では約8万人を超える外国人の方がアルバイトとして従事。年々、アルバイトなどで日本で仕事をする外国人が増えています。
この疑問を解消するために、外国人アルバイトを雇用していく上で注意すべきチェックポイントを説明していきます。
要確認! アルバイト可能な在留資格の確認
「在留資格」とは、外国人が日本に在留するために、政府から与えられた資格のことです。外国人が日本でアルバイトするためには、以下のような在留資格を取得しなければなりません。
- 永住者
- 日本人の配偶者
- 永住者の配偶者
- 定住者
- ワーキングホリデービザ
上記の在留資格の保有者ではない方を雇用してしまった場合、罪に問われる可能性があります。外国人アルバイトを雇用する際には、上記の在留資格の保有しているか注意する必要があります。
「留学」「家族滞在」の在留資格の外国人をアルバイト採用する場合は、「資格外活動許可」が必要になります。
チェックポイント①:在留カード
「在留カード」とは、外国人が日本への在留の許可を受けていることを証明するカードです。2014年7月から導入された、新しい在留管理制度によって発行されるようになりました。「在留カード」には、顔写真、氏名、生年月日、性別、在留資格、在留期限、就労制限があるかどうか、などの情報が記載されています。
画像引用 出入国管理局ホームページ
外国人が日本で労働をしたい場合には、上記で説明した在留資格の保有者である必要があるります。外国人アルバイトを雇用する際には「在留カード」の有無を確認しましょう。
チェックポイント②:労働時間の制限は?
「留学」「家族滞在」で資格外活動許可を受けている外国人のアルバイト労働時間は制限されており、外国人アルバイトの労働時間上限は週に28時間までです。ちなみにこれは1週間当たりの総労働時間です。
たとえば一人の外国人アルバイトが、ほかの職場でもアルバイトを行っている場合、自社の業務と合わせた労働時間の合算が週28時間を超えないように注意が必要です。
基本的に資格外活動での就労は週28時間までの制限付きですが、実は例外もあります。長期休暇中は「1日8時間」「週40時間」までの就労が可能です。
資格外活動で就労する留学生は就労できる時間に制限があるため、時給によって多少の変動はありますが、収入の上限もある程度決まっています。
チェックポイント③:ハローワークへの届け出
外国人アルバイトを雇用する際には、自社の外国人雇用の状況についてハローワークへ届出をしているかも注意。特別永住者などを除く外国人を雇用した際や、外国人が離職した場合には、当該外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間などをしっかりとチェックして、ハローワークへ届出を行う必要があります。
この届出をしっかりと行わなかったり、虚偽の届出をした場合には、30万円以下の罰金が課せられてしまいます。うっかり忘れてしまわないように、時間の余裕を持ってハローワークに届け出を行いましょう。
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外国人アルバイト採用で使える助成金
外国人アルバイトを雇用する際に支給される助成金は2種類あり、具体的な内容は以下のようになっています。ぜひ積極的に活用しましょう。
雇用調整助成金とは?
「雇用調整助成金」とは、事業縮小の必要がある企業で働く従業員の雇用や賃金の保護のために、解雇措置ではなく一時的休業措置や新たに教育訓練を受けさせた際にかかる費用の一部を国が補填してくれる助成金のことです。
外国人を雇用した場合にだけ貰える助成金ではなく、一時的な雇用調整の中に外国人労働者の雇用も含まれることで貰える助成金です。積極的に活用しましょう。
中小企業緊急雇用安定助成金とは?
「中小企業緊急雇用安定助成金」とは、企業の収益の悪化による生産量の減少により事業の縮小をしなければならなくなった際に、解雇措置ではなく、一時的休業措置や教育訓練を受けさせた際の費用の一部を国が補填してくれる助成金のことです。
上記の支給要件は異なっていますが、雇用調整助成金と似ている助成金です。大まかには以下のようなものになります。
- 雇用保険の適用を行っている中小企業事業主であること
- 売上高又は生産量の最近3か月間の月平均値が前年同期よりも減少していること
- 該当する休業等又は出向を行う事業主であること
「雇用調整助成金」および「中小企業緊急雇用安定助成金」の詳しい支給条件は、厚生労働省のサイトで確認できるので、支給を申請する場合にはチェックしましょう。
▼外国人雇用で使える助成金や補助金について詳しく知りたい方はこちら!
外国人アルバイトを採用するときポイントと注意点
外国人アルバイトと一緒に働く際に重要なことは、異なる文化、言語、背景を持つ同僚と円滑に協力し、効果的にコミュニケーションをとる能力です。
以下は、外国人アルバイトと一緒に働く上で考慮すべき重要なポイントです。
コミュニケーション
- 共通の言語がない場合、基本的なコミュニケーション手段を確立しましょう。簡単な言葉やジェスチャーを使って意思疎通を図りましょう。
- コミュニケーションの際には、相手が理解しやすい言葉や表現を使い、話し手としての意識を持ちましょう。
- 聞き手としても、外国人アルバイトの意見や質問に対して理解を示し、協力的な態度を取る必要があります。
文化の理解
- 外国人の文化背景を理解し、尊重することが大切です。異なる文化の価値観や習慣があることを認識し、適切な配慮をしましょう。
- 相手の国のタブーなど(例えば食べられないものがある、簡単にからだに触るのはよくない、人前で叱るのはよくないetc)の基本的な情報を知っておくことで、問題の発生を避けられるでしょう。
協力とチームワーク
- チーム内で協力し、外国人アルバイトを受け入れ、適切なサポートをしましょう。新しいメンバーを歓迎する姿勢を示すことが重要です。
- 仕事の分担や責任を明確にし、彼らに役割を割り当てる際には、スキルや経験に応じた公平な取り決めを行いましょう。
教育とトレーニング
- 新しい外国人アルバイトには、業務や職場のルールに関する適切な教育とトレーニングを提供しましょう。
- 言語の向上や職場でのスキル向上のためのサポートを提供することも検討しましょう。
インクルーシブ(包摂的)な環境
- 職場環境を多様性と包括性を尊重するものにするために、受け入れる側のポリシーや習慣を見直し、必要に応じて改善しましょう。
外国人アルバイトの方との効果的な協力は、多様性を受け入れる職場文化を構築し、全体の業務効率とチームの満足度を向上させるのに役立ちます。
異なるバックグラウンドを持つ方との協力を通じて、新しいアイデアや視点を取り入れ、より豊かな職場体験を築きましょう。
外国人のアルバイト採用について詳しくなりましたか?
ここまで、外国人アルバイトの採用に関わる諸問題について説明してきましたが、いかがでしたか。日本は少子高齢化が進行し、日本人だけで労働人口を賄うことが非常に難しい状況になっており、外国人を雇用するケースも増えています。現在は様々な業界で、有能な外国人に対して採用をする流れが強くなっています。
もし外国人採用をご検討されている方は、ぜひGuidableまで!