インド人は英語が話せるのか?訛りもご紹介!

近年はグローバル化に伴い、何をするにも外国人とのコミュニケーションが不可欠になってきました。それにより、英語がネイティブのように話せる人材は貴重に、特にこの人にさえ任せておけばと言えるような海外出身の方が会社には必要です。
そこで最近日本に多く訪れている人材としてインド人が挙げられます。数学的な能力をよく取りざたされるインド人ですが、彼らは会社にどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。
目次
インド人は小さい頃から英語が話せる?
日本のグローバル化が進む現在に国際的な交渉を任せる外国人を雇いたいという需要はどこでもあるでしょう。そこでインド人を雇うとなった場合、彼らはどのような能力を発揮してくれるのか。果たしてヒンドゥー語が公用語のインド人に英語圏の方とのコミュニケーションを任せることができるのでしょうか。
インドの文化や情勢からみていきます。
インドをまずはおさらい
まずはインドについて軽く歴史などをおさらいしてみましょう。インドはアジア中南部にあり、世界第2位の人口で有名です。昔からカーストという身分制度があり、それが撤廃された現在も人々の意識には根強く身分の感覚が残っており、インドの文化に強く影響しています。
歴史的には近代でいうとインドは20世紀初頭までイギリスの支配下にありました。インド人は基本的にはヒンディー語という独自の言語が公用語となっていますが、広く人口の多いインドではその他こまごまとした現地語が数多く存在しています。
イギリスの支配下にある以上議会など公の場では英語も用いられており、インド一国全域に伝わる言語というものが存在しないという背景もあり、国民にはその時代に英語が広く知れ渡るようになりました。
そして、昔からの文化として数学に強く、イギリスから解放された現在では教育に力を入れている国としても有名です。世界の中心アメリカに対し地球の裏側にあるので、その時差を用いてアメリカと連携して24時間体制での事業を行うという形で技術力を伸ばし、中国の次に多い人口も相まって次の世界の中心になるのではと期待されています。
インド人の英語教育とは?
先ほど公の場面で英語が使われていると言いましたが、私立学校ではなんと全ての授業を英語で教えているような学校も多いです。そもそも日本とは異なり、教師がしっかりと英語を話せるため語学教育のレベルも高くなっています。
特に都市部では私立が多いため、中間層より上の私立校に行く子は英語で授業を受けるので、インド人の子供たちは英語を学習するというよりは常識レベルで英語を話すことができるようになるのです。また、テレビなども英語で放送されていたりと、英語が身近にある環境も英語力の向上に一役買っています。
日本人には想像しにくいかもしれませんが、全ての言葉がヒンディー語(や、特にヒンディー語以外の現地語)に翻訳されるわけではないので、インドは英語がわからないと娯楽等も十全に楽しめない環境です。
このような環境によりインド人は英語を基本的に話せるのです。
インド人の英語は訛りがあるの?
インド人の英語には独特の訛りがある、というのはしばしば言われます。この章ではインド人の英語について見ていきましょう。
一般的なインド人の英語の発音訛り
インド人の英語には独特の訛りがある、これは事実です。一般にどのような訛りがあるかというと、thの発音がカタカナで書くとタチツテトの音に近くなってthreeは「ツリー」と発音したり、rを巻き舌ではなくルとはっきりと発音するためcarが「カル」という発音に近くなったりします。
これは一例で、他にも独特の訛りが存在し、少々日本人的に聞き取りづらい場面もあります。そうなると、例えばインド人を雇って外国企業との交渉に一役買ってもらいたいが彼の英語が伝わるか不安・・・のように、その英語が他の人に伝わるか怪しく思うかもしれません。
ただ、この訛りはあまり問題ではないんです!英語は現状実質世界の標準語となっていて、それこそアメリカイギリスだけでなく、アジアアフリカラテンアメリカオセアニアと世界中に話す人がいます。その全ての英語に、例えば日本人なら日本人特有の訛りがあるのです。つまり英語は多種多様な訛りに日常的に溢れているということ。日本人はきれいな英語に触れることが多いですが、英語に慣れ親しんだ人は聞こえる英語が多少崩れていたり自分と違ったりしても全く気にすることはありません。
もし我々が違和感を持とうとも、それは精錬された英語しか聞いてこなかったからでしかないので、インド人の英語訛りについては不安に思う必要はないでしょう。
インド人の留学生は多い?
先に述べたように、優秀な人は英語に触れながら育ってくるという文化があるインド。言語が伝わるということで、留学への障壁も大変低く、なんとインドの留学生を送り出す数は世界2位の36万人。その留学先の中心はやはりアメリカやイギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドといった英語圏の先進国です。
アメリカを例に挙げてみると、2010年度のアメリカへの留学者数は10万人以上になっています。これはまた世界でも二番目に多い人数で、ここまで増える要因は国内の教育事情です。
インドにももちろん大学はあるのですが、ここ最近急成長してきたインドには高等教育をできる人材はそこまで多くありません。それに対して高等教育を受けるべき頭脳を持った若者は大量にいるわけです。
そうすると国内にいくつかある優秀な大学はキャパオーバーしてしまい、そこから漏れた優秀な人は海外に行くしかない、といった形で必要に迫られて留学を選択する学生が多くいます。なので、インド人にとって、留学をする必然性は非常に高い、インド全体の留学したい欲求が強くなっています。
日本で働くインド人は英語ペラペラ?
日本のインド人労働者の受け入れは最近になってやっと増えてきたといった感じです。今まで低迷していた主たる要因としてはインド人に英語圏に行く障壁が極端に低いことがあり、また日本語自体もインド人にとって難しく、その上政府自体もあまりインド政府と連携を取れていないことなどがありました。
しかし近年トランプ政権によってアメリカへの留学生が減少していることと、日本政府もインド人労働者の受け入れに乗り出したことからインド人が日本に流入してくることが増えてきています。では、日本に来ているインド人は日本へどのくらい対応可能なのでしょうか。
インド人が多い業種は?
日本で働くインド人はどのような業種の人が多いのでしょうか。カレー屋さん?そういう方もある程度おられますが、実は日本でインド風カレー屋を営んでいる人はバングラディッシュ人やパキスタン人だったりすることが多いです。
政府統計によると、2018年現在在日インド人は38423人おり、細々としたもの(外交官やスポーツ選手など)や、目的を持ってきている人の親族などを除くと、技能実習としてきている人が5000人ほどで、技術・人文知識・国際業務は7754人、一般企業の転勤で来ている方は1301人となっていて、この方々がほとんどになります。
おそらく想像されていたよりも、プロフェッショナルな業務を目的としてきている方が多いです。このような方々は、現地でもエリートとして活躍されていた方、都市部でしっかりとした英語教育受けた方がほとんどなので、特に日本語という彼らにとって難しいであろう言語を習得したインド人の方々は英語は話せるとみてよいでしょう。
インド人の英語について掴めたでしょうか?
今までインド出身の人を入社させるなんてことは珍しいことだったでしょう。しかし時代も変わりました。これからどんどんインド出身の優秀な頭脳が日本にも押し寄せてきます。
英語能力やその他スキルを多く持つインド人は、これから日本と世界の架け橋となってくれることでしょう。
ライター:ひとでなし(草川)