「突然仕事に来なくなった・・」など、外国人の労働者に対して、なんとなくマイナスなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。今回はそのような印象は果たして本当なのかを調べるために、日本国内で多いとされる東南アジア出身の身分系の方をメイン対象にしてアンケートを実施しました。

回答数は合計で85件。性別としては3割が男性、7割が女性からの回答となっています。

Q1 何回くらい仕事をやめたことがありますか?

今回はさまざまな年代の方に質問を行ったため、「5回以上やめている」という方も11.8%いました。
しかし多くの方、
85%以上の方は仕事をやめたのは4回以下と回答。これは日本人と比較しても、一般的な数の転職回数といえそうです。

Q2 これまでどんな業界で就業していましたか?(複数回答可)

もっとも多いのは、飲食業、食品製造業、製造業、英会話講師の4つです。清掃業とホテル業で就業されている方も多い結果でした。

あらゆる業界に就業している東南アジア出身の方から、今回はご回答をいただけたのではないでしょうか。

Q3 もっとも長く働いた会社には何年間在籍していましたか?

「10年以上」が15%、「5〜9年以上」が17%と、全体の3割が同じ場所で長期間働いていることがわかりました。今回は若い方から得た回答も多いのを考慮すると、自分に合った職場なら比較的長く働く方が多い印象です。

Q4  なぜ前職をやめたのですか?(複数回答可)

もっとも多いのが「給与(Salary)が十分ではない」ということでおよそ半分を占め、「仕事上の人間関係でのストレス」も3割と高いです。

また「キャリアアップのため」というポジティブな理由でも3割の方が仕事をやめています。

これは日本国籍の方でも、諸外国の方でも同様かもしれませんが、能力がすぐれているなら然るべきポストへと昇進させて、給与もしっかりと上げていくことで多くの離職を防ぐことができそうです。

日本人と同じ待遇の職場は、離職率は低く、当然ですがモチベーションも高いです。

Q5 仕事をやめるとき、やめる前に職場に連絡しますか?

こちらがもっとも結果がわかれる回答でしたが、95%の方が職場に連絡をすると答えています。この回答からも「仕事を突然やめる」というのは、日本国内で永住者になっている方の中では、あまり考えられないことのようです。

Q6 仕事をやめるとき、どれくらい前にそのことを伝えますか?

1ヶ月以上前に伝える方が6割という結果になりました。最低でも2~3週間前までには伝えるという方も2割います。こちらも回答者の就業体系が「アルバイト」「パートタイム」をメインとする方が一定数いることも考えると、ほとんど日本人と同じような割合なのではないでしょうか。

Q7 仕事をやめる時には、別の仕事がみつかってからやめますか?


7割の方が「つぎの仕事が見つかってからやめる」を選んでいます。外国人の雇用に関しては、一般的に「まず仕事をやめてから仕事をみつける人が多い」と業界ではいわれていますが、東南アジア出身の方にアンケートを取った今回は、多くの方が「つぎの仕事を決めてから現職をやめる」ことがわかりました。

ちなみに今回の調査では「つぎの仕事が見つかってなくてもやめる」と回答した方の9割が女性であることもわかっています。

Q8 仕事をやめることに対して、ポジティブ、ネガティブどちらと考えていますか?

およそ8割以上の方が「仕事をやめることに対してポジティブに考えている」という結果が出ました。

その理由はこちら。

「よりいい仕事に就ける」が36%、「より自分にあっている仕事に就ける」が34%程度。外国人採用では、一般的に「外国人は日本人よりも自分に自信を持っている人が多く、未来を楽観的に考える人が多いのでは」といわれていましたが、今回の調査ではそのことに対して裏付けが取れたといえそうです。

◆結論

1. 仕事をやめるときには現在の職場にそのことを事前に伝える方が全体の9割5分

2. 仕事をやめるときには1ヶ月から最低でも2~3週間前までには伝える人が全体の8割

3. 全体の約8割の方が「よりいい仕事につける」と、仕事をやめることをポジティブに捉えている

今回の調査では、以上のことがいえるでしょう。
外国人に対してアンケートや市場調査を考えているという方は、ぜひ弊社までご連絡ください!