【2025年最新】在留外国人数ランキングTOP20! いま日本で多い外国人の国籍はどこ?
2025年、日本に住む外国人の数が過去最多の395万人を超えました。
「技術・人文知識・国際業務」や「特定技能」といった働くための在留資格に加えて、家族と一緒に暮らす人や留学生など、さまざまな立場の外国人が増えています。
この記事では、出入国在留管理庁の最新データをもとに、国籍別の在留者数ランキングTOP20をまとめました。上位10カ国については、それぞれの国の特徴や採用時に意識したいポイントもわかりやすく紹介しておりますので、ぜひ貴社で外国人採用に取り組む際は参考にしてみてください。
在留外国人数の国籍・地域別ランキング(2025年6月末時点)
2025年の6月末時点で、日本に住んでいる外国人の数は368万6,327人となりました。
以下は、出入国在留管理庁が公表したデータをもとにまとめた、国籍・地域別の在留者数ランキングTOP20です。前年(2024年末)との増減も、あわせて確認できるようにしています。
| 順位 | 国籍・地域 | 人数(人) | 対前年末増加率(%) |
| 1 | 中国 | 900,738 | 3.1 |
| 2 | ベトナム | 660,483 | 4.1 |
| 3 | 韓国 | 409,584 | 0.1 |
| 4 | フィリピン | 349,714 | 2.4 |
| 5 | ネパール | 273,229 | 17.2 |
| 6 | インドネシア | 230,689 | 15.4 |
| 7 | ブラジル | 211,229 | -0.3 |
| 8 | ミャンマー | 160,362 | 19.2 |
| 9 | スリランカ | 73,067 | 15.1 |
| 10 | 台湾 | 71,125 | 1.4 |
| 11 | 米国 | 68,022 | 2.9 |
| 12 | タイ | 66,624 | 1.9 |
| 13 | インド | 56,684 | 5.0 |
| 14 | ペルー | 49,220 | -0.1 |
| 15 | バングラデシュ | 40,045 | 14.2 |
| 16 | パキスタン | 32,478 | 9.5 |
| 17 | カンボジア | 27,887 | 4.0 |
| 18 | 朝鮮 | 22,711 | -2.1 |
| 19 | モンゴル | 21,186 | -0.3 |
| 20 | イギリス | 20,532 | -2.9 |
なお、この中でも上位10カ国に注目し、それぞれの国の特徴や、外国人を採用する際に知っておきたいポイントについて、次のセクションで詳しく紹介していきます。
参考:出入国在留管理庁_令和7年6月末現在における在留外国人数について
上位10カ国の人材の特徴と採用のヒント
在留外国人の構成比を見ると、日本で活躍している人たちの傾向がよくわかります。
ここでは、2025年6月末時点で在留人数が多い上位10カ国について、それぞれの文化的な背景や採用時に意識したいポイントを紹介します。
1位:中国(在留数900,738人|前年比+3.1%)

特徴と傾向
中国籍の日本在留者は最も多く、永住者(約35万人)や留学生(約14万人)が大きな割合を占めています。技人国ビザで働く人も約11.4万人にのぼり、さまざまな業界で活躍中です。
日本語が堪能な人も多く、ビジネスマナーに関しても理解が早いケースがよく見られるのが特徴です。
採用のヒント
- 在留資格の自由度が高く転職がしやすいため、採用後は丁寧なコミュニケーションと信頼関係づくりが重要
- 成果・合理性・納得感を重視する文化があるため、説明責任や透明性のある運用が効果的
- 年齢や上下関係より個人の成果を評価する環境と相性が良い
- 意見を尊重し、成果が正当に評価される職場だと定着しやすい
2位:ベトナム(在留数660,483人|前年比+4.1人)

特徴と傾向
近年大きく増えてきているベトナム人材。技能実習(約19.8万人)や特定技能(約14.8万人)、技人国(約11.7万人)など、働く目的で日本に在留している人が多いのが特徴です。母国で日本語を学んでから来日する人も多く、まじめで誠実な姿勢が日本の職場でも高く評価されています。
家族や目上の人を大切にする文化があり、礼儀正しさも目立ちます。ただ、日本特有のあいまいな指示にとまどう場面もあるようです。
採用のヒント
- 「はい」と返事をしても理解が追いついていないことがあるため、確認しながら丁寧に伝える姿勢が重要
- 年齢・上下関係への配慮が信頼関係づくりのポイント
- 向上心が高い人が多いため、昇給・評価制度を明確に整えることが、モチベーション維持につながる
- 技能実習・特定技能の送り出し制度が整備されているため、採用手続きが比較的スムーズ
3位:韓国(在留数409,584人|前年比+0.1人)

特徴と傾向
韓国籍の在留者は「特別永住者」が約24.4万人と大きな割合を占め、日本に住む韓国人のおよそ6割を占めています。これは、戦前から日本に暮らしている在日コリアンやその子孫に認められる在留資格で、日本独自の制度です。
そのほか、永住者(約7.6万人)や技人国(約2.8万人)などの在留資格で働く人、留学生(約1.4万人)なども含まれています。
韓国人にとって日本語は学習しやすい言語だと言われており、日本語が流暢な人も多いです。ただし、上下関係や年功序列に対する考え方には、日本と違った価値観が見られることもあります。
採用のヒント
- 個人の判断や対話を重視する傾向があり、柔軟に対応できる職場が向いている
- 外国人として特別扱いせず、フラットに接することで信頼関係が築きやすい
- 仕事のスピード感が強みとなるが、確認不足によるミスに注意
- 上下関係を重視するため、基本的な礼儀を守ることが信頼の第一歩
4位:フィリピン(在留数349,663人|前年比+2.4%)

特徴と傾向
永住者(約14.2万人)や定住者(約6.3万人)など、身分系在留資格を持つ人が多い国籍です。技能実習生(約4万人)の送り出しも活発で、介護・医療・接客などの分野で広く活躍しています。
英語力に加え、明るくフレンドリーな性格が評価されることも多く、職場の雰囲気づくりに貢献する人材としても注目されています。フィリピンでは、海外で働くことが一般的なキャリアの一つとされており、多文化環境への順応力が高い点も特徴のひとつです。
採用のヒント
- 対話力や思いやりのあるコミュニケーションが強みで、チームワークを重視する職場に適している
- 日本語に自信がない方もいるため、やさしい日本語や通訳サポートを活用すると円滑なコミュニケーションにつながる
- フィリピン人の受け入れでは独自の手続きが必要のため、企業側は注意が必要
5位:ネパール(在留数273,229人|前年比+17.2%)

特徴と傾向
留学生(約10.6万人)や家族滞在(約6.5万人)などの在留資格を持つ人が多く、若い人が多いのも特徴です。日本語学校や専門学校を経て、技人国や特定活動に移行する人も増加中です。
ヒンドゥー教を信仰する人が多く、協調性があり、おだやかな人柄が特徴です。
採用のヒント
- 日本語やビジネスマナーに不安がある方もいるため、丁寧な初期教育が定着率向上のポイント
- ネパール人同士のつながりが強く、同国籍の先輩がいる環境は安心感につながる
- 人間関係の調和を重視する文化があるため、強く否定せずに具体的な行動指針を示したフィードバックが効果的
- 独自の時間感覚(ネパリタイム)があるため、職場の時間に関するルールを決めると安定しやすい
6位:インドネシア(在留数230,689人|前年比+15.4%)

特徴と傾向
技能実習(約11万人)や特定技能(約6.9万人)など、就労系の在留資格を持っている人が多いです。礼儀正しく素直な性格が特徴で、職場でもまじめに取り組む人が多く、日本の企業からも高い評価を受けています。
イスラム教徒が大半を占めるため、食事の制限や礼拝時間などへの配慮が必要な場面もあります。
採用のヒント
- 宗教や生活習慣に理解を示すことで信頼関係を築きやすい
- ラマダンなどの宗教行事に配慮し、就労時間や食事時間を柔軟に調整すると安心感が高まる
- 送り出し機関の体制が整っているため、技能実習・特定技能での採用手続きが比較的スムーズ
- 「ジャムカレット(ゴム時間)」と言う時間の考えがあり、日本の時間の感覚とは少し違うため注意が必要。
7位:ブラジル(在留数211,229人|前年比-0.3%)

特徴と傾向
永住者(約21万人)や定住者(約7.1万人)などの身分系の割合が高く、働く際に制限が少ない方が多いのが特徴です。なかでも日系ブラジル人の方は、日本語にふれる機会があった人や、日本の文化に馴染みのある人も少なくありません。
ただし、日本語の理解度は家庭や育った環境によって大きく異なり、話せる人もいれば、そうでない人もいます。
採用のヒント
- 自由で実質的な関係性を重視する傾向があり、フラットで仲間意識のある職場が向いている
- 長期的に日本で暮らす方が多く、長期就労を希望する人材に適している
- YES/NOをはっきり言う人が多いため、率直なフィードバックや意思確認を行うと、誤解なく業務を進めやすい
8位:ミャンマー(在留数160,362人|前年比+19.2%)

特徴と傾向
技能実習(約3.5万人)、特定技能(約3.5万人)、特定活動(約3万人)など、就労系の在留資格が中心です。穏やかでまじめな性格の人が多く、手先の器用さや丁寧な作業ぶりが職場でも評価されています。
採用のヒント
- 母国の政情不安などを背景に、日本で働く意欲が強い
- 日本語の学習機会が限られている場合があるため、やさしい言葉や実演を交えた説明が効果的
- 安心して働ける環境づくりが定着率向上のポイント
9位:スリランカ(在留数73,067人|前年比+15.1人)

特徴と傾向
技人国(約1.8万人)や留学(約1.8万人)と、IT、エンジニアリング、ホテル・観光、教育など幅広い分野で活躍しています。
また日本語学校や大学で学ぶ留学生も多く、日本語力は個人差があるものの、真面目で吸収力が高いという評価がよく聞かれます。お互いを尊重したコミュニケーションをすると信頼関係が築きやすく、丁寧なやり取りを重視する傾向があります。
採用のヒント
- 入社後の業務内容・評価基準・キャリアパスを明確に伝えると安心感につながる
- 質問しやすいオープンな雰囲気の職場を用意すると、定着率向上につながる
10位:台湾(在留数71,125人|前年比+1.4%)

特徴と傾向
永住者(約2.6万人)、技人国(約1.6万人)、留学生(約8千人)など、在留資格は多様です。親日的な文化があり、日本語を学んでいる人もたくさんいます。
ビジネスマナーや生活習慣も日本と近いため、文化的なギャップが少ないのが特徴です。
採用のヒント
- 日本語でのコミュニケーションに不安が少なく、職場への適応が早い
- 事務職や管理部門などホワイトカラー職で即戦力として活躍しやすい
参考:外務省 台湾 基礎データ
国民性に頼りすぎない対応が大切

外国人を採用するとき、出身国ごとの傾向を知っておくのは有効です。ただし、国籍や文化の違いだけを基準に判断してしまうと、思わぬ誤解やすれ違いにつながることもあります。
ここでは、採用の現場で意識しておきたい視点を、3つのポイントに分けてお伝えします。
「◯◯人だからこう」と決めつけない
「ベトナム人はまじめ」「ブラジル人は明るい」など、国ごとの印象には一定の傾向があります。ただ、それだけで全員を語ることはできません。
人の性格や考え方は、家庭環境や学びの中で育まれるものです。国籍にとらわれず、その人自身をよく見て関わることが、信頼関係を築く第一歩になります。
言葉づかいや反応をそのまま受け取らない
文化が違えば、言葉の受け取り方や態度の意味も変わります。「はい」と返事をしていても、実は理解していないケースもありますし、遠慮して本音を言えないこともあります。
うなずいたから伝わったと思い込まず、図や実演を使った説明をはさむなど、すれ違いを防ぐための工夫を取り入れましょう。
受け入れる側の姿勢が、働きやすさを左右する
外国人社員が安心して力を発揮できるかどうかは、個人の努力だけでは決まりません。
「相談しやすい雰囲気があるか」「ルールが明確に伝わっているか」「日本人社員との間に目に見えない壁がないか」といった環境づくりが大きく影響します。
特別扱いするのではなく「同じ職場で働く仲間」として自然に接することが、安心して働ける空気につながっていきます。
採用したあと、どう関わればいいか悩んでいませんか?
「何度説明しても伝わらないのはなぜ?」「すぐ辞めてしまうのは、こちらの対応に原因があるのかも…」
外国人材の受け入れを進める中で、そんなふうに不安を感じたことはありませんか?
文化や価値観の違いによって起きる「すれ違い」は、伝え方やサポートの工夫によって減らしていくことができます。
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